...またわたしの地位をつつましやかな手当のついた閑職にしてくれないだろうということがますます明白になってきた...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...而も侯が彼れに與ふるに司法大臣の閑職を以てしたるは彼れが如何に侯の爲めに輕視せられ居るかを見る可し...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...而も侯が彼れに与ふるに司法大臣の閑職を以てしたるは彼れが如何に侯の為めに軽視せられ居るかを見る可し...
鳥谷部春汀 「明治人物月旦(抄)」
...その時細君の父は比較的安全な閑職からまた引張出されて劇(はげ)しく活動しなければならない或(ある)位置に就いた...
夏目漱石 「道草」
...閑職の甲府(かふふ)勤番になるのも...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...閑職の甲府勤番になるのも...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...甲府勤番は閑職には違いないが...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...がこの職務たるや閑職の最たるものである...
エドガア・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「鐘塔の悪魔」
...すべて閑職を持っている人間というものは多かれ少なかれ尊敬せられるものである...
エドガア・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「鐘塔の悪魔」
...そしてヴァンダーヴォットタイムイティスの鐘塔の番人は閑職の最たるものを持っているのであるから...
エドガア・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「鐘塔の悪魔」
...元――元をただせば、わしの助けがあったればこそ、傾いた広海屋が、松浦屋を破滅させて、独り栄えることが出来たのだ――それは、浜川さん、あなたがよく知っているはずではないか――さ、はなして下さい、遣(や)って下さい」「わかっている――貴公のいうことはわかっている」と、以前に長崎代官をつとめて、これも暴富を積み、お役御免を願って、閑職につき、裕福に暮している旗本、三郎兵衛の前に、立ちふさがって、「だが、商人の戦いは、そう荒立ってもどうもならぬ――口惜しかったら、やはり、商いの道で、打ちひしいでやるがいい――ま、下に――」「何とおっしゃる! 浜川さん! じゃあ、そなたも、あッち側なのだね! 広海屋の仲間になってしまっているのだね!」と、長崎屋、歯を噛んで、浜川旗本を睨みつめ、「商人は、商いで戦えと! それを、こうまで、ふみにじられた、わしに言うのか! わしにどこに、商いで戦える力が残っている? 十何年の月日をかけて、一生懸命働いて来た黄金という黄金、江戸に見世を移すに使った上、短い一生、出来得るだけ富をふやそうと、さまざまな方角へ資本を下ろし、その上、今度こそ、最後の決戦と、手を出した米商(あきな)いに――伸(の)るか反(そ)るかの大事な場合と、知り抜いた広海屋にハメられたのだ...
三上於菟吉 「雪之丞変化」
...今では閑職(かんしよく)に就いてゐるが...
三島霜川 「平民の娘」
...現在では寄合の閑職に逼塞(ひっそく)していた...
山本周五郎 「落ち梅記」
...いまなら閑職にいるのも同様だから...
山本周五郎 「落ち梅記」
...前者はうまく彼を閑職に追込んだと思い...
山本周五郎 「思い違い物語」
...心悸(しんき)を労されたことはありませんか」「いや閑職の身じゃ...
吉川英治 「三国志」
...うだつの上がらぬ閑職か...
吉川英治 「私本太平記」
...非役の閑職だった...
吉川英治 「新・水滸伝」
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