...すでにいいかげん閑文字を羅列したことを恥じる...
有島武郎 「想片」
...新聞の記事の閑文字(かんもんじ)ばかりなるにて...
石井研堂 「元日の釣」
...己(じぶん)が夕刊の閑文字(かんもじ)として連載している店頭(みせさき)のぞ記と云うような記事の中に...
田中貢太郎 「文妖伝」
...だから芸術に於ては閑文字だからと言つて捨て去ることは出来ない...
田山録弥 「不思議な鳥」
...一方では俳諧を無用の閑文字と考える風がますます盛んである...
寺田寅彦 「俳諧の本質的概論」
...小説や風聞録のようないわゆる閑文字について言われる事は...
寺田寅彦 「一つの思考実験」
...閑文字と見なすのは...
土井晩翠 「新詩發生時代の思ひ出」
...詩を以て遊戲と爲し閑文字と爲し彫虫篆刻の末技と爲すは古來の漸なり...
土井晩翠 「天地有情」
...老に至るまで閑文字(かんもじ)を弄(もてあそ)ぶが如き遊惰(ゆうだ)の身とはならず...
永井荷風 「十六、七のころ」
...今このような閑文字を止めておくことも...
中谷宇吉郎 「御殿の生活」
...俳句趣味は此閑文字の中に逍遙して喜んで居る...
夏目漱石 「鈴木三重吉宛書簡―明治三十九年」
...急行列車が一杯で窮屈だつた抔といふ閑文字が数行列ねてある...
夏目漱石 「それから」
...急行列車が一杯で窮屈だったなどという閑文字(かんもじ)が数行列(つら)ねてある...
夏目漱石 「それから」
...先方から勝手に寄こすくらいの酔興的な閑文字すなわち一種の意味における芸術品なのだから...
夏目漱石 「文芸と道徳」
...政閑期には政治面の「かこいもの」という閑文字を書いていたが...
野村胡堂 「随筆銭形平次」
...翌(あく)る日の新聞の閑文字から...
野村胡堂 「随筆銭形平次」
...嘱されて旧東京夏宵の追懐など閑文字を弄する境涯になつてゐられようとは...
正岡容 「旧東京と蝙蝠」
...今の青年輩(はい)は動(やや)ともすると実用なる科学智識の研究を閑却してヤレ詩を作るの歌を詠(よ)むのあるいは俳句を案ずるのと無用な閑文字(かんもんじ)に脳漿(のうしょう)を絞(しぼ)っているが...
村井弦斎 「食道楽」
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