...長い間独木舟(まるきぶね)を風の吹きやるのに任せていた...
芥川龍之介 「素戔嗚尊」
...お君さんは長い間...
芥川龍之介 「葱」
...長い間住み慣れた此の部落を離れると云ふことは...
池宮城積宝 「奥間巡査」
...長い間迷うて来た...
石川啄木 「弓町より」
...余程長い間吾々は呼吸には困難しないから...
江見水蔭 「月世界跋渉記」
...子供のやうにあまり長い間仰向いて雲のゆくへにのみ眺め入つてゐたので...
薄田泣菫 「独楽園」
...2.彼が長い間彼女に與へてやると稱してゐた保護なるものもいざどたん場となると彼女から奪はれてしまつた...
關口存男 「新獨逸語文法教程解説」
...そして長い間、自分の顔を見ている中に、私は自分の運命を予言できるようになりました」「どうして?」「予言と云うのは少々大袈裟(おおげさ)ですが、とにかく、自分の顔色や、眼元に表れた口では云えぬ繊細な感じで、長い未来のことまでは解らなくても、二三日後の運命ぐらいは、どうにかこうにか読めるようになったのです...
妹尾韶夫 「凍るアラベスク」
...長い間ねずみとの共同生活に慣れたものが...
寺田寅彦 「ねずみと猫」
...伯母の病気は長い間の腎臓やリュウマチでこの幾年というもの床に就きづめであった...
徳田秋声 「足迹」
...また長い間じっとしていました...
豊島与志雄 「三つの悲憤」
...長い間の親友のように感じてきた...
直木三十五 「南国太平記」
...長い間の計画でやったことで...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...私は十二年の長い間...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...大分に長い間相手となつては居たが...
平出修 「瘢痕」
...そして長い間一つところに停滞していてはならない...
平林初之輔 「現下文壇と探偵小説」
...「長い間この路(みち)を通って行ったものだと思うと...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...死と云う古い奴(やつ)がすばやい力を亡くしてからは、果して死んだかと云う事からが、長い間疑わしい...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
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