...長い間の冤を雪(そそ)ぐのは誰であろうかと想像してみると...
犬養健 「“指揮権発動”を書かざるの記」
...紳士は長い間跪(ひざまづ)いて手を合せた...
田山花袋 「ある僧の奇蹟」
...長い間その一つの菫をながめてゐました…………...
土田耕平 「峠」
...長い間暑さに慣れて皮膚が甘やかされているのであった...
寺田寅彦 「旅日記から(明治四十二年)」
...「いったいどんなものを歌う必要(ひつよう)があるのか?」ゴットフリートは長い間黙(だま)っていてから...
ロマン・ローラン 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...長い間食糧の補給がとだえ...
豊島与志雄 「花ふぶき」
...ずいぶん長い間かかって...
豊島与志雄 「霊感」
...もう長い間わづらつてゐます...
新美南吉 「良寛物語 手毬と鉢の子」
...呑んだ量が少なくて軽いのは、胸が焼けるようになって、胃の腑が痛んで、吐いて下して、長い間苦しむが、死ぬのもあり、助かるのもある、お嬢さんのお絹さんと与之助がそれだ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...国の全人口は農業の進歩率に応じて長い間引続き増加し...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...或はかなり長い間連續して...
水野仙子 「響」
...長い間見ず知らずだった人なのであるが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...長い間この世にうろついていて...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...或いは生れつきの執着によりあるいは長い間の習慣によって不徳に貼り付いているために...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...長い間にや偶に一度ぐらゐは...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
...(長い間、世間を謀(はか)って通るさえ、容易ではなかったであろうに、こんなに細やかにまで、心をつかっていやったのか)と、その出入帳の数字を漠然と見るだけでも、瑤泉院は彼の行き届いた仕方に、ただ驚くほかなかった...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...十五六年もの長い間わざと全く消息を絶っていたのかも知れない...
蘭郁二郎 「地図にない島」
...あたしたちのせいじゃないじゃないか」長い間...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「ぶどう畑のぶどう作り」
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