...月に名のある鑢山(たたらやま)...
石川啄木 「葬列」
...槌(つち)に鑢(やすり)の音(ね)もかすれ...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...お茶のなかへあれをすこし爪鑢(つめやすり)で削り落していただきますと...
谷譲次 「踊る地平線」
...その鑢(やすり)を推戴(おしいただ)きました...
中里介山 「大菩薩峠」
...前夜隣室の羽目の隙間から手に入れた鑢様(やすりよう)のものであります...
中里介山 「大菩薩峠」
...これほどの名物に鑢(やすり)を入れるのも勿体(もったい)なき故...
中里介山 「大菩薩峠」
...*鑢(やすり)の音よ...
中原中也 「在りし日の歌」
...いつも使う鑢(やすり)がふと見あたらなくなった...
原民喜 「遥かな旅」
...鋸の鑢を拵(こしら)えようと云(い)うことは全く考えたこともない...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...背の荷にしょい込んだ幾枚かの大鋸(おおのこ)小鋸と何十丁かの鑢(やすり)が...
本庄陸男 「石狩川」
...横鑢(よこやすり)...
森鴎外 「阿部一族」
...彼が鑢(やすり)を用いて実に正確に卵を割る...
森於菟 「オフ・ア・ラ・コック・ファンタスティーク」
...工程は鉄に最初鑢(やすり)目をつけ...
柳宗悦 「工藝の道」
...鑢場(たたらば)と称する地がある...
柳田國男 「地名の研究」
...もしくは本物のタイプライターや爪鑢(つめやすり)なぞを提(さ)げて...
夢野久作 「奥様探偵術」
...対い合っている弟子の鑢(やすり)の音が止むと...
吉川英治 「山浦清麿」
...自分の愚鈍へも鑢(やすり)をかけて...
吉川英治 「山浦清麿」
...どうも邪魔になるそこの大きな草の根を鑢(やすり)で削る...
ルナール Jules Renard 岸田国士訳 「博物誌」
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