...作品を鑑賞する我我の心の中にあるものであります...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...では何を鑑賞すれば好いか? わたしは古来の傑作を鑑賞するのに限ると思ひます...
芥川龍之介 「文芸鑑賞講座」
...今の文学を研究して而して後鑑賞するに足らざるが故に軽侮するのではなくて...
内田魯庵 「二十五年間の文人の社会的地位の進歩」
...自分はその桜花爛漫(らんまん)を落ちついた気持で鑑賞することが出来なくなってしまうのである...
太宰治 「惜別」
...山口まで歩いた、途中、湯田競馬見物、一競馬見たら嫌になつた、そこには我慾が右徃左徃してゐるばかりだ、馬券がとぶばかりだ、馬を鑑賞する、いや、賭そのものを味ふことすらないのだ、勝負事の卑しい醜い一面しかないのだ...
種田山頭火 「其中日記」
...この作品を鑑賞する際...
カレル・チャペック Karel Capek 大久保ゆう訳 「RUR――ロッサム世界ロボット製作所」
...自分がベルリンへ行って実地に臨むよりもこうした映画で鑑賞する方が十倍も百倍も面白いのではないかということであった...
寺田寅彦 「映画雑感(5[#「5」はローマ数字、1-13-25])」
...これは連句を単に鑑賞するだけの立場からはもっともなことであるが...
寺田寅彦 「連句雑俎」
...」「それは現在にもなお生きた偉大な人々があってそのことを鑑賞するという条件でこそ...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...それは山を鑑賞する資格を持たない者で...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...世間の人も私の曲を鑑賞するようになった」と...
野村胡堂 「楽聖物語」
...信頼しつつ鑑賞する人たちを...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ヴェニスに死す」
...しかし私は感傷によって何を鑑賞するのであろうか...
三木清 「人生論ノート」
...近ごろの源氏は書道といってもことに仮名の字を鑑賞することに熱中して...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...始めて酒杯(おさかずき)の彫刻や造型を鑑賞するではないか...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...天平の古美術を鑑賞するという意識に十分めざめていても...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
...自由にこの堂を鑑賞することが出来る...
和辻哲郎 「月夜の東大寺南大門」
...しかしもしこの物語からある部分を抽き出して鑑賞するならば...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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