...卯月来てねぶとになくや時鳥(ほととぎす)宗鑑というようなものになっています...
高浜虚子 「俳句とはどんなものか」
...山口まで歩いた、途中、湯田競馬見物、一競馬見たら嫌になつた、そこには我慾が右徃左徃してゐるばかりだ、馬券がとぶばかりだ、馬を鑑賞する、いや、賭そのものを味ふことすらないのだ、勝負事の卑しい醜い一面しかないのだ...
種田山頭火 「其中日記」
...それは山を鑑賞する資格を持たない者で...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...それで、これは一つの事業として成立しているわけであるが、面白いことには、この鑑別は、日本人に限ると言われている...
中谷宇吉郎 「勘」
...あの時ばかりは親分の鑑識(めがね)も曇つたね」「つまらねえ事を言ふな――斯うつと...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...忠義酒屋の看板で奉公人の龜鑑(きかん)のやうに思はれて居た...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...脂粉に彩(いろ)どられた傾国(けいこく)の美こそなかったかも知れないが、美の価値を、自分の目の好悪(こうお)によって定める、男の鑑賞眼は、時によって狂いがないとはいえない...
長谷川時雨 「樋口一葉」
...デュマ氏の鑑定によれば...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「モルグ街の殺人事件」
...そんな僕には一番鑑賞の役に立つてゐる所以です...
堀辰雄 「更級日記など」
...私の『牧野日本植物図鑑』にもゴガツササゲの名を採択して用いてある...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...感傷は制作的でなくて鑑賞的である...
三木清 「人生論ノート」
...その脳を啗(くら)うというは大眉唾物だ(『淵鑑類函』四三九)...
南方熊楠 「十二支考」
...しかし『淵鑑類函』四三二...
南方熊楠 「十二支考」
...『中山世鑑(ちゅうざんせかん)』または同じ著者の述作が始めであって...
柳田国男 「海上の道」
...寺の日鑑をみてすっかりわかったのだ...
山本周五郎 「桑の木物語」
...つまりお互いに鑑識眼を高めようというわけさ」平五は声をあげて笑った...
山本周五郎 「末っ子」
...もっともそういうこっちもお上(かみ)に鑑札を願っている専門医じゃないのだから...
夢野久作 「近世快人伝」
...慶長の末ごろに小幡景憲が『甲陽軍鑑』を書いたのであったとすれば...
和辻哲郎 「埋もれた日本」
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