...門の風鐸(ふうたく)を鳴らすほどの風さえ吹く気色(けしき)はございませんでしたが...
芥川龍之介 「竜」
...人生の説明者たり群集の木鐸たる文人はヨリ以上冷静なる態度を持してヨリ以上深酷に直ちに人間の肺腑に蝕い入って...
内田魯庵 「二十五年間の文人の社会的地位の進歩」
...そこから鐘鐸(しょうたく)のついた釣鐘が千斤の重さでさがっていた...
ユゴー・ヴィクトル Hugo Victor 豊島与志雄訳 「死刑囚最後の日」
...殊に今日で最も歴史上の疑問とせらるゝ銅鐸はやはり支那文化の傳來と重大なる關係を有するに違ひないが(此の事に就ては別に自分の意見を發表する機會あるべし)その分布の迹は近來に至つてます/\明瞭になつて來た...
内藤湖南 「日本上古の状態」
...銅鐸と云ふものは大體に於て支那の鐘から變化して...
内藤湖南 「日本文化とは何ぞや(其一)」
...前漢時代に於て既に變形された銅鐸を日本民族が製作した證跡を見るときは...
内藤湖南 「日本文化とは何ぞや(其一)」
...儒教を基礎となした江戸時代の文化は滅びた後まで国民の木鐸となつた...
永井壮吉 「冬日の窓」
...「一小国に限定されない・一時代に限られない・天下万代の木鐸(ぼくたく)」としての使命に目覚めかけて来た・かなり積極的な命なりである...
中島敦 「弟子」
...風鐸遠く野に響き...
長塚節 「長塚節歌集 中」
...この銅鐸(どうたく)は今(いま)まで古墳(こふん)から出(で)たことはなく...
濱田青陵 「博物館」
...たゞ銅鐸(どうたく)の上(うへ)に現(あらは)してある簡單(かんたん)な子供(こども)が描(か)いたような...
濱田青陵 「博物館」
...木鐸としての誇りある執筆者の立場から...
宮本百合子 「明日への新聞」
...同時に木鐸たる記者に...
宮本百合子 「明日への新聞」
......
三好達治 「測量船」
...厭な鐸の音が反復して聞える...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 森林太郎訳 「駆落」
...恰も鈴鐸(れいたく)鳴るおりなりしが...
森鴎外 「みちの記」
...片手の鐸鈴(すず)を振り鳴らしつつ...
吉川英治 「新・水滸伝」
...わたくしは風鐸にまで注意していなかったので...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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