...元禄の頃の陸奥(むつ)千鳥には――木川村入口に鐙摺(あぶみずり)の岩あり...
泉鏡花 「一景話題」
...鐙(あぶみ)の真中(まんなか)が其(そ)のシツペイのために凹(くぼ)んで居(ゐ)た――と言(い)ふのが講釈(かうしやく)の分(ぶん)である...
泉鏡太郎 「怪力」
...犬伏町大字鐙塚から検証に着手された...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...ドッガーのくれた鐙(あぶみ)にぶら下って私は降りた...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...かざして御陣原見れば武蔵鐙(あぶみ)に...
直木三十五 「南国太平記」
...鐙小屋においでになっても詰りませんから...
中里介山 「大菩薩峠」
...鐙小屋(あぶみごや)ですか』と...
中里介山 「大菩薩峠」
...鐙小屋(あぶみごや)へですか』ですから...
中里介山 「大菩薩峠」
...御逗留中にあの鐙小屋へ行って...
中里介山 「大菩薩峠」
...「わしはこれからまた乗鞍越しをして鐙小屋へ帰りますじゃ...
中里介山 「大菩薩峠」
...それを鐙小屋(あぶみごや)の神主は...
中里介山 「大菩薩峠」
...鐙小屋の神主も、池田良斎も、お喋(しゃべ)り坊主のお喋り坊主たる所以(ゆえん)を知っても知らなくても、この際弁信のために、饒舌(じょうぜつ)の時とところとを与えて控えるのは、やむを得ないことでもあり、また二人としても、この奇怪なるお喋り坊主から聞くだけ聞いてみないことにはと観念もしたらしく、鐙小屋の神主は相変らず夷様(えびすさま)の再来のように輝き渡っているし、池田良斎は一隅に割拠したまま沈黙して、湯の中で身体(からだ)をこすっています...
中里介山 「大菩薩峠」
...下駄の歯が鐙(あぶみ)にはさまる...
夏目漱石 「三四郎」
...時機を窺う間は鐙(あぶみ)に拍車を置くこともできぬもどかしさ...
藤野古白 藤井英男訳 「戦争」
...やがて兵士の鐙の音が戛々と響く程近くなりましたが...
牧野信一 「青白き公園」
...鐙櫃(あぶみばこ)のほこりを鳥毛さいはいで...
室生犀星 「お小姓児太郎」
...(c)手綱のかけ方が曲っているとか・鐙(あぶみ)の力革の先が脛(すね)にあたるとか・いうことは...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...自分の鐙(あぶみ)へ...
吉川英治 「べんがら炬燵」
便利!手書き漢字入力検索