...納屋の壁に立てかけてあった鍬(くわ)の柄(え)を逆手に握って身構えをした...
海野十三 「地球盗難」
...人夫の鍬(くわ)の一振りごとに...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...「コリャ佐平治! 仲八、権六、定吉どもをよびあつめい! よびあつめて、めいめいに鋤、鍬、鎌なんでもかまわん! 手なれた柄物をもたせ、身じたくさせい! わしのあとからついてこさせえ!」「だんなさまどちらへお供いたしますので?」「そちだけにはおしえておく...
橘外男 「亡霊怪猫屋敷」
...小さな鍬(くわ)や鋤(すき)の形をした物を出して前に置いた...
田中貢太郎 「蕎麦餅」
...鍬と鶴嘴とを洗った...
豊島与志雄 「土地」
...麦の種を蒔(ま)くために鉄の鍬(くわ)で掘り割られる時に...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...いずれも市井(しせい)の特色を描出(えがきいだ)して興趣津々(しん/\)たるが中に鍬形斎(くわがたけいさい)が祭礼の図に...
永井荷風 「夕立」
...自分から鍬(くわ)を下ろして...
中里介山 「大菩薩峠」
...加之(それのみでなく)彼(かれ)は自分(じぶん)の耳朶(みゝたぶら)に鳴(な)るさへ心(こゝろ)づかぬ程(ほど)懸命(けんめい)に唐鍬(たうぐは)を打(う)つた...
長塚節 「土」
...鍬を梃代わりにして...
西尾正 「墓場」
...「鍬(くわ)や鎌(かま)じゃあるまいな」と平次...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...「この鍬は? 少し血が附いてゐるやうだが――」「物置から持ち出したものです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...ただ厳寒の候も過ぎ春暖くなるにつれて百姓どもの野らに出て男も女も鍬(くわ)ふりあぐる様ののどかさを春のものと見たるに過ぎず...
正岡子規 「墨汁一滴」
...鍬の方を振り返りつつ独言(ひとりごと)のようにつぶやいた...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...城勤めの黒鍬(くろくわ)の者か...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...わずかな別軍をひきいて牛鍬(うしくわ)から道を曲(まが)った...
吉川英治 「源頼朝」
...飮まうと思ふ日には自ら鍬(くは)を振り肥料を擔いで半日以上の大勞働に從事する創作社々友がいま私の近くに住んでゐる...
若山牧水 「樹木とその葉」
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