...てんじょうと縁鍔(ふちつば)だけになるぼうしをかぶっていました...
アンデルセン 楠山正雄訳 「影」
...金鍔(きんつば)を食うが可(よ)かッ...
泉鏡花 「薄紅梅」
...無論家宝として高橋君の愛玩(あいがん)措(お)かざる光広(みつひろ)作(さく)千匹猿(せんびきざる)の鍔(つば)もどこへ往ったか判らなかった...
田中貢太郎 「千匹猿の鍔」
...しかも鳥打帽子のように出来るだけ鍔(つば)を小さくし...
谷崎潤一郎 「陰翳礼讃」
...刀身(とうしん)は鍔元に一点の錆を浮べただけで青白く輝いていた...
豊島与志雄 「蘇生」
...上へ反(そ)っ繰り返った細い鍔(つば)の...
夏目漱石 「明暗」
...窓硝子(まどガラス)へ帽子の鍔(つば)を突きつけるように近く寄せて...
夏目漱石 「門」
...窓硝子(まどがらす)へ帽子(ばうし)の鍔(つば)を突(つ)き付(つ)ける樣(やう)に近(ちか)く寄(よ)せて...
夏目漱石 「門」
...長脇差の鍔(つば)を鳴らす)鳥羽田(とばた)要助...
長谷川伸 「瞼の母 二幕六場」
...チャリンという鍔鳴りの音...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...金糸銀糸で刺繍(ししゅう)した上衣に鍔広帽子(つばびろぼうし)をかぶった仕止師(マタドール)...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...ベンチの男の人の黒い鍔(つば)広帽が公園の自由画のようであった...
宮本百合子 「高台寺」
...あぐらをかいた膝(ひざ)のあいだに抱えている刀の鍔(つば)がうるさく顎(あご)へ当るため...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...ぱちんと刀の鍔(つば)が鳴った...
山本周五郎 「半之助祝言」
...大刀の鍔に吸いつけて離さない……...
吉川英治 「大岡越前」
...揺れ返る船の舳(みよし)に立って角鍔(かくつば)の一刀を引ッ抱えた生不動は...
吉川英治 「剣難女難」
...左につかむ助広の鍔(つば)をブルルとふるわせ...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...双方の鍔(つば)へ――鏘然(しょうぜん)として...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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