...鍋の上にぶっかけて...
高見順 「いやな感じ」
...赤い土鍋をコグ縄で結わえてぶら下げて行くと...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...―――」毎朝別に炊いてゐる土鍋の御飯の...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...中には、四五枚の着物と、幾冊かの書物と、アルミの鍋と、大きなボール箱とがあった...
豊島与志雄 「変な男」
...佐藤の店の鍋の前にぬつと顔を出した女連の男がある...
永井荷風 「にぎり飯」
...真黒な鍋で何か煮ていた女の子...
中里介山 「大菩薩峠」
...一つ鍋を突ッつき合っているところへ...
中里介山 「大菩薩峠」
...眞鍋を悠々と落ちつかせることが出來た...
林芙美子 「ボルネオ ダイヤ」
...鍋島信濃の軍勢が攻(せ)め口(ぐち)をとっていた...
久生十蘭 「ひどい煙」
...伊東・有馬・大庭で牛鍋...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...と蒙古鍋を持ち込み...
林不忘 「若き日の成吉思汗」
...本陣の鍋屋三右衛門(なべやさんえもん)が定宿(じょうやど)で...
山本周五郎 「薊」
...「さて鞄をあけて中の物を出し、タイプライターの蔽(おお)いをとった、そこへ会計部長がいそぎ足で出社して来たんだ、と、二平さんを見るなり、やあ、速達が届きませんでしたか、と云った」島さんは可笑(おか)しそうに、白いきれいな歯をみせて笑った、「やあ、二平さん速達が届きませんでしたか、ってね、そしてそのままいそぎ足で会計部のほうへいっちまったよ」「あの人はいつもいそぎ足だ」と松井くんが云った、「いつもなにかを追っかけてるようだ」「二平さんの顔がさっと変るのを僕は見た」と島さんが云った、「あのねぼけたような顔がきゅっとちぢまり、まっさおになって、いっとき呼吸が止ったようだった、僕はこの眼でそれを見たんだ」若い井河くんは自分の箸を持ってちゃぶ台をまわり、鍋の脇に坐って、自分たち三人の取皿に、湯豆腐とぐをよそい、二つを松井くんと野本くんの前へ押しやると、自分はすぐさま喰べはじめた...
山本周五郎 「季節のない街」
...燗鍋の中の徳利に触ってみ...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...そこまでたぐっておれの名が出ねえ筈はねえってね」佐吉は燗鍋の中の徳利を出し...
山本周五郎 「五瓣の椿」
...鍋の中で泡を上げながら煮えていた...
横光利一 「上海」
...鍋(なべ)をかけ...
吉川英治 「宮本武蔵」
...やがてその手を囲炉裡にかゝつた大鍋の漸くぬるみかけた水に突つ込んでばしや/\と洗つた...
若山牧水 「木枯紀行」
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