...鍋(なべ)を火にかけてはこがし...
海野十三 「空襲警報」
...一人の老婆が炉(いろり)の側(そば)へ坐って炉にかけた鍋の下を焚(た)いていた...
田中貢太郎 「赤い土の壺」
...すき焼開始並びに神秘的な豚鍋よ...
谷譲次 「踊る地平線」
...不願醒客と南鍋町弥生に飲む...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...鍋(なべ)で幾杯(いくはい)となく沸(わか)しては飮(の)むので夥(したゝ)か減(へ)らして畢(しま)つて...
長塚節 「土」
...地方名物として出されるしょっつる鍋しか知らない人の中には...
中谷宇吉郎 「塩の風趣」
...矢張りお夏の手から鍋へ入れられたことになるのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...大方お鍋が忘れてまだ持ッて来ないので有ろう...
二葉亭四迷 「浮雲」
...お鍋はふと笑い罷(や)んでもッけな顔をする...
二葉亭四迷 「浮雲」
...お鍋の腕力には敵(かな)わない...
二葉亭四迷 「浮雲」
...「しかし鍋よりや王冠によく似てゐる...
正宗白鳥 「入江のほとり」
...佐野、鍋山、三田村達がさかんに策謀している組合、労働組合の民主化運動に対し組合員党員の一人一人がどんなに正しくまたひろい実際性をいかして闘っていくかということを、改めて考えてみるべき日でもある...
宮本百合子 「共産党とモラル」
...九月二十五日 〔巣鴨拘置所の顕治宛 目白より(鍋井克之筆「二筋の川のある村」の絵はがき)〕九月二十五日...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...バターの溶かしてあるフライ鍋へ注(つ)いで箸(はし)で一面によく掻き混ぜます...
村井弦斎 「食道楽」
...六杯の割にてよく交ぜ合せて鍋に入れ...
村井弦斎 「食道楽」
...○カステラ鍋は東京市浅草区蔵前片町瀬村正兵衛氏方にあり...
村井弦斎 「食道楽」
...近時古い色鍋島が国宝の位置を得たが...
柳宗悦 「北九州の窯」
...棚にあるニュームの鍋をあけてみた...
山本周五郎 「季節のない街」
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