...元の雁鍋の辺から...
淡島寒月 「梵雲庵漫録」
...あまつさえ自分一人が幸運に舌鼓(したつづみ)を打って一つ鍋(なべ)を突付(つッつ)いた糟糠(そうこう)の仲の同人の四苦八苦の経営を余所々々(よそよそ)しく冷やかに視(み)た態度と決して穏当(おだやか)でなかったから...
内田魯庵 「美妙斎美妙」
...田鍋課長は再びこの大島へ急行して...
海野十三 「鞄らしくない鞄」
...黒檜、地藏、鍋割、荒、鈴を赤城の五山と稱す...
大町桂月 「赤城山」
...その頃京橋南鍋町(みなみなべちょう)に若井兼三郎俗に近兼(きんかね)という道具商があった...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...スープ鍋(なべ)から湯気が立っている食卓のまわりを...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...亀裂(きれつ)した鍋(なべ)...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...二升だきの鍋をさげて来ました...
中里介山 「大菩薩峠」
...新鍋が嫉妬(やけ)を起して沸騰をはじめたというわけではありません...
中里介山 「大菩薩峠」
...鍋の破片へ飯をくれたが食わない...
長塚節 「太十と其犬」
...矢張りお夏の手から鍋へ入れられたことになるのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...伊庭も肉鍋に手を出した...
林芙美子 「浮雲」
...智恵無しの奴め大鍋(おほなべ)の四辺(ぐるり)にそれッ位無駄がついてゐるでは無いか...
樋口一葉 「たけくらべ」
...鍋釜(なべかま)も貸して呉れるが...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...牛鍋とは又全く別な食いものとして...
古川緑波 「牛鍋からすき焼へ」
...別に鍋へ昆布出(こんぶだ)しの美味しい汁を拵えて今の松魚を流し込みます...
村井弦斎 「食道楽」
...中で耳附の土鍋は...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...少し鍋が煮えて来ると...
横光利一 「夜の靴」
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