...前に申しました春信、英之、歌麿に限らず、すべての浮世絵作家の筆は、錦絵に比べて、ずっとサバけたものでして、色彩なども錦絵のもつ、あんな妍雅(けんが)な味わいがないようで、いったいに堅い気持に受けとれるのでした...
上村松園 「浮世絵画家の肉筆」
...赤い著物を著て錦のやうな帯を締めてゐた...
高浜虚子 「椿子物語」
...歌麿の錦絵のなかに男女の交歓の極致に達した女の恍惚の顔を描いたものを見たことがある...
富田常雄 「面」
...仇英(きゅうえい)の回錦図巻と狂女の絵...
中里介山 「大菩薩峠」
...錦小路(にしきこうじ)という...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...錦太郎の怒りは爆発しました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...冷かしなんかじゃありませんワ」「失礼ですが――」苦々しそうにして居た錦木幸麿は...
野村胡堂 「焔の中に歌う」
...十九になった錦子は...
長谷川時雨 「田沢稲船」
...錦子がそうしているうちに...
長谷川時雨 「田沢稲船」
...錦子の両の頬のえくぼを...
長谷川時雨 「田沢稲船」
...石田氏の飼っている錦鯉の子供が...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...三昧堂で木村錦花の「灰皿の煙」を見出す...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...袙(あこめ)は山吹(やまぶき)色の支那錦(にしき)のそろいの姿であった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...錦絵の源氏の君のような顔をしている男である...
森鴎外 「ヰタ・セクスアリス」
...一行の旅宿は神田の錦輝館、さっそく出かけて見ると太夫いずれも筋骨逞(たくま)しき農村むきだしの連中、元締は七十余りのちょん髷(まげ)の老人、名主の家柄とあって大した権力、装束調べの最中で、これが秀吉公から拝領の品と、紺地錦、雪形金糸縫いの狩衣や、白大口を出して見せる...
山本笑月 「明治世相百話」
...松本錦糸はその頃の新進でじみな芸風...
山本笑月 「明治世相百話」
...錦の御衣と玉帯とを賜わり...
吉川英治 「三国志」
...「錦小路殿のお見え」と...
吉川英治 「私本太平記」
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