...又(また)それを包(つつ)んだ真紅(しんく)の錦襴(きんらん)の袋(ふくろ)といい...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...紺地錦(こんじにしき)の鎧(よろい)を着ていたのであった...
安藤盛 「三両清兵衛と名馬朝月」
...同じような黒い錦紗(きんしゃ)の兵児帯を締めている...
大阪圭吉 「石塀幽霊」
...糊(のり)でつながれて部厚く巻込まれた錦絵を私が手に取り上げましたら...
鷹野つぎ 「虫干し」
...そこは明治の初年の錦絵にも新東京の名所のひとつになっていてあの眼鏡のような丸い空間を二つ持った石造の橋は...
田山花袋 「日本橋附近」
...春信が明和二年始めて多数の板木を用ゐて錦絵を案出したりし当時の制作は最も上乗(じょうじょう)のものにして...
永井荷風 「江戸芸術論」
...主人は喜んで新に買入れた古書錦絵の類を取出して示す...
永井荷風 「百花園」
...仇十洲の回錦図巻の模写に...
中里介山 「大菩薩峠」
...めったにない息子を持っただけに錦子が...
長谷川時雨 「田沢稲船」
...華やかな洋装となった錦子の学校通いは...
長谷川時雨 「田沢稲船」
...錦子は、肩懸けでも編んで、気持ちをまぎらそうとしたが、毛糸を編む手許になんぞ心は集中されなんかしなかった...
長谷川時雨 「田沢稲船」
...蝦夷錦の金銀を抜いて...
久生十蘭 「猪鹿蝶」
...そこのプールで錦鯉の子を飼って...
久生十蘭 「我が家の楽園」
...九段からあのお壕端かけてかえりはことに錦布(きんき)れの薩摩侍が大ぜい殺気立っていたっけ...
正岡容 「小説 圓朝」
...講談では錦城斎典山...
正岡容 「吉原百人斬」
...錦橋と其末裔との事には許多(きよた)の疑問がある...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...それはこの死美人が頸にかけていた錦の嚢から出てきた物だ」「ああもったいない……」と程普は自分の掌に礼拝して...
吉川英治 「三国志」
...燃えちぎれた錦襴...
吉川英治 「源頼朝」
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