...外そうと思った錠前がすでにはずれているではないか...
海野十三 「浮かぶ飛行島」
...四度目に扉の錠がこわれて...
海野十三 「少年探偵長」
...余は事務所の表に錠をかけ...
海野十三 「特許多腕人間方式」
...……手錠を早く外(はず)して貰いたいために...
海野十三 「人間灰」
...その土蔵の錠前は開閉ともに鍵がなくては動かぬことが分っているのだ...
江戸川乱歩 「悪霊」
...てんでに幾つもの手錠を持って...
大杉栄 「続獄中記」
...五錠しか与えられない...
田中英光 「野狐」
...錠の卸(おろ)された用心籠や風を入れたことのないような行李が...
徳田秋声 「足迹」
...内から錠(ぢやう)がおりて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...アダリン五錠のんで寝台へ入ったが...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...どうもその入口の扉には厳丈な錠が降りてゐたらしいのであるが...
牧野信一 「気狂ひ師匠」
...銑太郎は腰に携へて来た鍵をとつて木蔭に埋れてゐる扉を手さぐりに索めて漸く錠を外すと...
牧野信一 「冬物語」
...箱に納めて厳重に錠を下してしまったのであります...
三上於兎吉 「艶容万年若衆」
...錠前が開(あ)きました...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...だが今日残るもので就中(なかんずく)多いのは煙草入と錠とである...
柳宗悦 「工藝の道」
...――この秘密の棚を錠前を使わないで開けられるようにしてもらいたい...
夢の久作(夢野久作) 「人間腸詰」
...――錠口番(じょうぐちばん)の許可なくして入りたる者は死罪...
吉川英治 「牢獄の花嫁」
...金庫の錠前(じょうまえ)がギイギイって音を立てるのが聞こえるんだ...
ルナアル Jules Renard 岸田国士訳 「にんじん」
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