...十五匁程の鉛錘(おもり)は進退(しんたい)環(かん)によりて...
石井研堂 「大利根の大物釣」
...このトリックの変種として(これは密室事件ではないが)錘(おも)りのついた紐をピストルに結びつけておいて...
井上良夫 「J・D・カーの密室犯罪の研究」
...鉤には誰かが河豚(ふぐ)にでも切られたらしい釣鉤と錘具(おもり)とが引つ懸つてゐるばかしで鱚らしいものは一尾(ぴき)も躍(をど)つてゐなかつた...
薄田泣菫 「茶話」
...測深錘(おもり)のように二...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...錘をたぐり上げている...
中里介山 「大菩薩峠」
...八人坊主(はちにんばうず)といふのは其(その)繩(なは)を捲(ま)いたいはゞ小(ちひ)さな錘(おもり)である...
長塚節 「土」
...網はこの紡錘状に配置された浮標から水中に垂れ下っているのであって...
中谷宇吉郎 「大謀網」
...詮索(さぐり)の錘(おもり)を投げ込むような卑劣な振舞はしまい...
夏目漱石 「虞美人草」
...ガラス管は沈錘(ちんすい)の中へ収められた...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...沈錘と、ワイヤとは投げられた石のように飛んで行く...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...錘(おもり)のついた綱をおろす...
ジョナサン・スイフト Jonathan Swift 原民喜訳 「ガリバー旅行記」
...すると群衆の一人一人が円筒や紡錘形の無機物の神秘な表情でひつそりと流動してゐるのだ...
原民喜 「火の子供」
...紡錘形に剪定(せんてい)したアスナロを模様のようにところどころに植えこみ...
久生十蘭 「あなたも私も」
...死体を沈めるのに錘をつけるくらいの用心はたやすくできたろうに...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「マリー・ロジェエの怪事件」
...私はこの錘を垂れて人生からさらに何物かを釣り上げようとしているのかと...
室生犀星 「われはうたえども やぶれかぶれ」
...安寿は紡錘(つむ)を廻すことに慣れた...
森鴎外 「山椒大夫」
...足に錘(おもり)を結(ゆ)わえ付けられて...
夢野久作 「怪夢」
...千斤(きん)の錘(おもり)この日より我胸を押すと唯(たゞ)知り給へ...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
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