...妙に鋭くなっている...
生田春月 「聖書」
...宿とさし向つてる病院のペンキ塗りの高樓にその光りを鋭くぶちつけて...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...怪人集団は何に懲(こ)りたか警戒心が鋭く...
海野十三 「地球発狂事件」
...女はぐっと睨んで、鋭く、云い放った...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「梟の眼」
...この時ほど彼の注意が鋭くひきつけられたことは前には一度もなかった...
スティーヴンスン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「ジーキル博士とハイド氏の怪事件」
...ここの助手さんのひとりが僕を鋭く呼ぶ...
太宰治 「パンドラの匣」
...――この言葉ほど私の心を鋭く刺したものは近来になかつた...
種田山頭火 「其中日記」
...ぐん/\人生と人間との状態を鋭く且つユウモリスチツクに扱つて見たいと……...
田山録弥 「小説新論」
...これが新吉の耳には際立(きわだ)って鋭く響く...
徳田秋声 「新世帯」
...鋭く「余計なことを喋らなくってもいいよ」「ははは...
直木三十五 「南国太平記」
...お延の声はなお鋭くなった...
夏目漱石 「明暗」
...いよいよ鋭くなり...
萩原朔太郎 「散文詩・詩的散文」
...眼は鋭く冴えて強烈な精神と深い愛情を象徴してゐた...
北條民雄 「道化芝居」
...同じ色の鋭く光る眼とを持った男で...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「神の剣」
...真近く見る姿は絶えず鋭く伸びたり膨れたりした...
横光利一 「旅愁」
...が吹き過ぎた後からは、一層勢鋭く、稀薄な空氣を突裂いて、一氣に攻寄せて來る...
吉江喬松 「山岳美觀」
...鋭く斬り込んだ独鈷(どっこ)の仁三...
吉川英治 「剣難女難」
...両端(りょうはし)は針のように鋭くとがらせてあります...
吉田甲子太郎 「負けない少年」
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