...剃刀のように鋭い手斧を...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...渠は鋭い皮肉な短篇小説で名を出した人だが...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...しかも最も人の思ひがけないそして鋭いものを注意深く生み出すことの出来る人が現れるまでは...
ヴァレリイ 坂口安吾訳 「〔翻訳〕ステファヌ・マラルメ」
...彼の鋭い判断にはブツリと心臓を刺されるの想いがあった...
海野十三 「人造人間事件」
...更に鋭い感性の探針によつて...
大手拓次 「「香水の表情」に就いて」
...長髄彦(ながすねひこ)の鋭い矢のために大きずをお受けになりました...
鈴木三重吉 「古事記物語」
...一つの画幅の前で火喰鳥(ひくひどり)のやうな鋭い顔をした男が三四人...
薄田泣菫 「茶話」
...活動的な鋭い知能の徴(しるし)が...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...子供に固有な鋭い直観の力を利用しないで頭の悪い大人に適合するような教案ばかりを練り過ぎるのではないかと思われる節もある...
寺田寅彦 「颱風雑俎」
...鋭い寒風が吹いている...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...目深(まぶか)い頭巾の間から現われた眼つきの鋭いこと...
中里介山 「大菩薩峠」
...リグラク・リグラク! ウワ・ウワ! と鋭い声が叫ぶ...
野上豊一郎 「七重文化の都市」
...眼の鋭いがどこか人を嘗(な)めたやうな横着さがあつて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...すこし元気よくなっているときは実に鋭い反撥を示し...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...若いやうな年寄つたやうな、蒼白(あをじろ)い皺(しわ)のある顔から、細い鋭い目が、何か物を覗(ねら)ふやうな表情を以て、爛々(らんらん)としてかゞやく...
森鴎外 「魔睡」
...手に刺さりそうな鋭い矢車草の葉のもり盛った花瓶の絵の前へ歩を移した...
横光利一 「旅愁」
...そのうちに中の一人が、何気なくうしろを振向いた時、はッと驚いたというのは、自分達が背中を向けている垂れ菰(ごも)の間から、鋭い白眼が、じッと、この連中に射向けられていたことであります...
吉川英治 「江戸三国志」
...人いちばい鋭い感受性に富んでいるほうなので...
吉川英治 「源頼朝」
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