...鵜(う)の毛をついたほどの微小なことにも鋭い観察を怠らなかった...
海野十三 「ヒルミ夫人の冷蔵鞄」
...鋭い輝きを放っているのは...
ドイル Arthur Conan Doyle 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...張り切った鋭い矢音となる...
豊島与志雄 「最近の菊池寛氏」
...その鋭い声音を静かな夜の中に聞いて...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...怪しい鋭い見渡しがきいて...
豊島与志雄 「立枯れ」
...「起きろよ」突然に又兄の鋭い声がした...
中戸川吉二 「イボタの虫」
...あまり鋭い頭で考えられたものではない...
久生十蘭 「金狼」
...骨を刻むような鋭い疼痛がきた...
久生十蘭 「墓地展望亭」
...私の心には鋭い落ちついた絶望の静けさがやってきた...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「落穴と振子」
...この前巣の中で見たのとそつくりな鋭い嘴を大きくあけて...
堀辰雄 「巣立ち」
...ずいぶん鋭い音を立てるだろう...
堀辰雄 「大和路・信濃路」
...老船長の鋭い目が見逃さなかったのは...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「幽霊島」
...その銘仙の縞ものをきりつと襟もとを合したところや、鋭い目つきなど、卑しいところを無理によそはうたところがあつた...
室生犀星 「蒼白き巣窟」
...「もう何もかも分かっています」鋭い声である...
森鴎外 「雁」
...とても早く鋭いのに驚いている言葉なのである...
柳宗悦 「民藝四十年」
...互いに翡翠(かわせみ)みたいな鋭い眼でねらっていた...
吉川英治 「私本太平記」
...かれの太股にも鋭い小柄が立っていた...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...漢式の鋭い鼻、まっすぐな曇りなき顔、幾分大きい――ほとんど黒人めいた――唇、その上に静かな神秘的な微笑が漂うている...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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