...ごく実際的な鋭い頭が針のように光ってとがっていた...
有島武郎 「或る女」
...それを葉子の鋭い視覚は見のがさなかった...
有島武郎 「或る女」
...そこらに散らばっている手紙の差し出し人の名前に鋭い観察を与えるのだった...
有島武郎 「或る女」
...それを倉地の心臓に揉(も)み込むというような鋭い語気になってそういった...
有島武郎 「或る女」
...評者は何故この鋭い實感を承認することが出來なかつたであらうか...
石川啄木 「歌のいろ/\」
...自分の持つてゐる鋭い刃物に対手が手を出すのを...
石川啄木 「鳥影」
...金属性の鋭い音が落ちて来る...
梅崎春生 「桜島」
...鋭い悲鳴が聞えた...
アンブローズ・ビアス Ambrose Bierce 妹尾韶夫訳 「マカーガー峽谷の秘密」
...鋭い寒風が吹いている...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...平生から切長の眼尻に剣のあった其の眼の鋭い事とは...
永井荷風 「申訳」
...鷲(わし)の眼のように鋭い目...
原民喜 「鎮魂歌」
...眼つきの鋭い男である...
火野葦平 「花と龍」
...すると鋭い苦痛の感覚があらゆる神経に伝わった...
エドガー・アラン・ポー Edgar Allan Poe 佐々木直次郎訳 「落穴と振子」
...実際、この時分のドイツには、密偵密偵機関(カウンタ・エスピイネイチ・グランチ)といって、もっとも鋭い、老練家のスパイが選ばれて、しじゅうスパイをスパイして警戒眼を放さない制度になっていた...
牧逸馬 「戦雲を駆る女怪」
...左右の鋭い眸の中を通って...
吉川英治 「黒田如水」
...それと眼をつけたのも鋭いが……」「あいや...
吉川英治 「新書太閤記」
...さっきの鋭い指笛がまた近くで闇をツンざいた...
吉川英治 「新・水滸伝」
...人いちばい鋭い感受性に富んでいるほうなので...
吉川英治 「源頼朝」
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