...銹(さ)びたかみそり一挺(ちょう)...
ワシントン・アーヴィング Washington Irving 吉田甲子太郎訳 「スリーピー・ホローの伝説」
...火を入れる古い銹びた鉄の籠とがあった...
スティーブンソン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「宝島」
...蠧魚(しみ)喰い銹(さ)びくさり盗人(ぬすびと)うがちてもち去る財宝をたくわえることに従事しているのである...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...お近いところから御順に」銹(さび)のある鍵屋の隠居の声が響いた...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...而もその古い鞘は銹びてぼろぼろになっていた...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...内部の床の上には、銹ついた鍵だの、釘だの、鎖だの、蝶番いだの、鑪だの、秤皿だの、分銅だの、その他あらゆる種類の鉄の廃物が山の様に積まれてあった...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...この時分までには自分の指から全く一昼食(ランチ)分くらいの鉄銹を食べてしまっていた...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...当時十二歳の小猿は父親の指にいつも鉄の銹がついているのを不思議がる...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...あたりにはまだ鉄条網が銹びたままで張り残されてあったり...
野上豊一郎 「ヴェルダン」
...姉さんのしたことは本妻のすることなのだ」六代目菊五郎のその銹(さび)た声が室の外まで聞える...
長谷川時雨 「一世お鯉」
...手には銹びた針金を持つてゐた...
林芙美子 「子供たち」
...アルミ板の銹落しの女工になつて...
林芙美子 「雪の町」
...さりながら銹びたりと雖銀色なる足利時代には...
原勝郎 「足利時代を論ず」
...其處らには赤く銹(さ)びたブリキの鑵(くわん)のひしやげたのやら貧乏(びんぼう)徳(とく)利の底の拔けたのやら...
三島霜川 「平民の娘」
......
夢野久作 「猟奇歌」
......
横瀬夜雨 「花守」
...田と田との間の堰を、音立てゝ流れてゐた小川の水は、少し前までは草の實を一面に浮ばせて、彼方此方に持ち運んでゐたが、今ではもう、堰の上の溝萩が枯れ、澤瀉が枯れ、甘草の下葉も皆黄に朽ちて了ひ、蔓草の實の、黄に、紅に、或は黒色に、樣々の群をなしてゐたのが、皆風に吹き散されて了ひ、何の音も立るものもなく、浮べるものもなく、只鷦鷯がちよつ/\と鳴いて、小さな黒い影を時折水に落すのか、その他には白く丸い小さな珠となつて、蓬生の枯莖が搖いで影を見せてゐるばかり、水は眠つてゐるやうに、赤く銹びて、田と田との間に横はつてゐる...
吉江喬松 「山岳美觀」
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