...ひどく銹(さ)びていて...
ワシントン・アーヴィング Washington Irving 吉田甲子太郎訳 「ウェストミンスター寺院」
...それをみんな集める事が出来れば必要な時には銹器(おろしき)のやうな風に使へるだらう...
アンリイ・ファブル Jean-Henri Fabre 大杉栄、伊藤野枝訳 「科学の不思議」
...いろも銹(さ)びつる智慧の井のにがき雫なすすらせそ...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...お忙しいところを御苦労さまで」銹(さび)のある低い声で入つて来る客に叮重に挨拶しながら...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...お近いところから御順に」銹(さび)のある鍵屋の隠居の声が響いた...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...赤銹色をした粘土の断崖...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「追放されて」
...「いっつも銹(さび)だらけだ! 父ちゃんの指はいっつも銹だらけだ!」と小ジェリーは呟いた...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...「父ちゃんはあんな鉄の銹をみんなどっからつけて来るんだろう? ここじゃあ鉄の銹なんてつくはずがねえんだがなあ!」第二章観物(みもの)「お前はもちろんオールド・ベーリー★をよく知っているね?」とこの上もなく年をとった事務員の一人が走使いのジェリーに言った...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...夢中の余りに自分の指についている鉄銹をしゃぶり取っていたが...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...この時分までには自分の指から全く一昼食(ランチ)分くらいの鉄銹を食べてしまっていた...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...当時十二歳の小猿は父親の指にいつも鉄の銹がついているのを不思議がる...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...其の絶間(たえま)(たえま)には水銹(みずさび)が茜色(あかねいろ)の水蓋(みずぶた)をして居た...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...あたりにはまだ鉄条網が銹びたままで張り残されてあったり...
野上豊一郎 「ヴェルダン」
...銹銀色(さびぎんいろ)の重い空の...
長谷川時雨 「あるとき」
...銹びたトタン屋根は凄い音をたてて鳴つた...
林芙美子 「瀑布」
...其處らには赤く銹(さ)びたブリキの鑵(くわん)のひしやげたのやら貧乏(びんぼう)徳(とく)利の底の拔けたのやら...
三島霜川 「平民の娘」
...こんな瘠せた銹(さ)び釘みたいなやつは目高の屑みたいだ...
室生犀星 「渚」
...柄(え)の近くには黒い銹(さび)の痕跡(あと)さえ見えていたが...
夢野久作 「復讐」
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