...停滞動く事なくむば汚銹腐蝕(をしうふしよく)を免かれ難く...
石川啄木 「渋民村より」
...染みて水銹(みさび)も薫らめど...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...澤瀉の歌こもり沼(ぬ)の水銹(みさび)の面に...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...蠧魚(しみ)喰い銹(さ)びくさり盗人(ぬすびと)うがちてもち去る財宝をたくわえることに従事しているのである...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...赤銹色をした粘土の断崖...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「追放されて」
...夢中の余りに自分の指についている鉄銹をしゃぶり取っていたが...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...あたりにはまだ鉄条網が銹びたままで張り残されてあったり...
野上豊一郎 「ヴェルダン」
...金具の銹(さび)が付いて居るのは何うしてくれるんだ」「えツ」「お聞きの通りだ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...金具の銹(さび)が付いているのはどうしてくれるんだ」「えッ」「お聞きの通りだ...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...手には銹びた針金を持つてゐた...
林芙美子 「子供たち」
...銹びた鉄材の積み重ねてある奥をのぞくと...
林芙美子 「下町」
...ふじ子は銹びたやうな水道のガランをひねつて...
林芙美子 「濡れた葦」
...アルミ板の銹落しの女工になつて...
林芙美子 「雪の町」
...さりながら銹びたりと雖銀色なる足利時代には...
原勝郎 「足利時代を論ず」
...こんな瘠せた銹(さ)び釘みたいなやつは目高の屑みたいだ...
室生犀星 「渚」
...一人は艫(とも)にまわって潮銹(しおさび)の付いた一挺櫓を押す...
夢野久作 「爆弾太平記」
...柄(え)の近くには黒い銹(さび)の痕跡(あと)さえ見えていたが...
夢野久作 「復讐」
便利!手書き漢字入力検索