...銘々が上品な美しい感情を持つた圓滿な人格に近づく爲の修養である事をくれぐれも忘れてはならない...
會津八一 「音樂に就いて」
...ただ銘々の我慾の節制と相互の人間愛によってのみ理想の社会に到達する事が出来るというのであるらしい...
寺田寅彦 「アインシュタイン」
...のみならず銘々にもう既にきまった一種の型のようなものが芽を出しかけているのであった...
寺田寅彦 「小さな出来事」
...その対立にも拘らず銘々夫々の科学性――真理性――を自負することが出来るのは...
戸坂潤 「イデオロギー概論」
...社会が銘々の個人の固有な経験を信用しているのである...
戸坂潤 「科学論」
...其時銘々の意見によつて勝手な説を作るといふことになつたが...
内藤湖南 「日本文化の獨立」
...そして銘々の頭で古い本を解釋して從來の傳統的の學問には滿足しないといふ所から宋學が入つたのであります...
内藤湖南 「日本文化の獨立」
...婆(ばあ)さん等(ら)は圓(まる)い座(ざ)を作(つく)つて銘々(めい/\)の前(まへ)へ二錢(せん)づつの錢(ぜに)を置(お)いた...
長塚節 「土」
...銘々の好みにまかせるほかはないが...
野村胡堂 「胡堂百話」
...口が揃うのまで疑っては際限がありません」二人は顔見合せて銘々の考えに沈みました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...親分」八五郎と今吉は銘々の方角へ飛んで行きました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...銘々少しづつ溜めて居る外には...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...三平次と八五郎は、御藏前の往來に出ると、銘々の報告を、遠慮のない調子で始めました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...家族は銘々(めい/\)の部屋に閉ぢ籠つてしまひ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...却(かえっ)て銘々共(めいめいども)が亜米利加人に連れて行(いっ)て貰(もらっ)たように思われて...
福澤諭吉 「福翁自伝」
...未(ま)だそんなに何(なに)も書(か)くことがないんだわ』『銘々(めい/\)自分(じぶん)の名(な)を書(か)いてるんだ』とグリフォンが答(こた)へて...
レウィス、キァロル Lewis Carroll 丸山英觀訳 「愛ちやんの夢物語」
...各の意見は銘々の實踐的現實的價値(practical cash-value)に應じて...
三木清 「唯物史観と現代の意識」
...もちろん銘々(めいめい)の年取りがあったのみならず...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
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