...懸鉤子(きいちご)の匂もするやうだし...
上田敏 上田敏訳 「牧羊神」
...戸の鉤穴(かぎあな)より控(ひ)き通りて出で...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...その隣には鉤鼻(かぎばな)で頤(おとがい)の尖った...
チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「女房ども」
...モンフォーコンの刑場を、その十六本の石の柱と、あらあらしい平段と、骸骨のあなぐらと、梁と、鉤(かぎ)と、鎖と、死体串と、点々と烏がとまってる白堊の本堂と、首吊柱の分堂とをともにとりもどし、北東の風でタンプル大通り一帯にさっと広がる、その屍(しかばね)の臭気をとりもどすがいい...
ユゴー・ヴィクトル Hugo Victor 豊島与志雄訳 「死刑囚最後の日」
...それから『鉤』の字は今申しました『訐』の字を使つてある前の箇條に使つて居る...
内藤湖南 「弘法大師の文藝」
...あるいは大きな鳥の鉤爪のようであった...
A. ブラックウッド A. Blackwood The Creative CAT 訳 「盗聴者」
...人間の指が鉤爪のように曲がっている時の形に近い...
アーネスト・ヘミングウェイ Ernest Hemingway 石波杏訳 Kyo Ishinami 「老人と海」
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逸見猶吉 「逸見猶吉詩集」
...はやくも鉤なりに...
逸見猶吉 「逸見猶吉詩集」
...巌丈な鉄の鉤が打ち込んであって...
牧逸馬 「ロウモン街の自殺ホテル」
...更に唇の両端に鉤なりの指をかけて左右に引き伸して...
牧野信一 「沼辺より」
...鉤(はり)は思ふ壺に落ちて...
正木不如丘 「健康を釣る」
...団子坂上の街に面した方へ鉤形(かぎなり)に残っている...
森鴎外 「細木香以」
...鉤(かぎ)なりに曲ったの半分で...
森鴎外 「鼠坂」
...鉄製のよい自在鉤(じざいかぎ)を作るのを見かけるでしょう...
柳宗悦 「手仕事の日本」
...木の枝の力今の人には何でもない木の小枝の鉤(かぎ)になったものなどが...
柳田国男 「こども風土記」
...それを鉤懸(かぎかけ)もしくはカンカケといっている...
柳田国男 「こども風土記」
...地底の国の炉の鉤の紐だなどと...
柳田國男 「野草雑記・野鳥雑記」
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