...小男はその鉤棒(かぎぼう)で高いところにあるメイン・スイッチをひっかけて切ってしまった...
海野十三 「少年探偵長」
...かれ鉤(かぎ)を以ちて...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...そこで鯛の喉を探りましたところ、鉤があります...
稗田の阿禮、太の安萬侶 武田祐吉訳 「古事記」
...鉤には誰かが河豚(ふぐ)にでも切られたらしい釣鉤と錘具(おもり)とが引つ懸つてゐるばかしで鱚らしいものは一尾(ぴき)も躍(をど)つてゐなかつた...
薄田泣菫 「茶話」
...ニューヨークの湖水では水面下八十フィートのところでマスのために仕掛けられた釣鉤(つりばり)でカイツブリがつかまえられたそうだが...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...もとの鉤は、遂に得可からず...
高木敏雄 「比較神話学」
...第三指の尖(さき)が左の方に向って鉤形(かぎなり)に曲って居る...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...鉤の手に建てられた家屋の...
豊島与志雄 「古木」
...それとも奴がすれっからしで「餌だけは食うが鉤を呑み込むのは御免を蒙る」と云う...
葉山嘉樹 「信濃の山女魚の魅力」
...彼はいつも老人を迎えに行って、巻いたロープ、手鉤(ギャフ)、銛(もり)、帆を巻きつけたマストなどを運ぶ手伝いをするのだった...
アーネスト・ヘミングウェイ Ernest Hemingway 石波杏訳 Kyo Ishinami 「老人と海」
...鉤爪(かぎづめ)にでもなってしまえ...
アーネスト・ヘミングウェイ Ernest Hemingway 石波杏訳 Kyo Ishinami 「老人と海」
...いまに鉄親方の手鉤をこの横ッ腹へぶち込まれるかもしれない...
正岡容 「小説 圓朝」
...その小枝や細い棒さきが鉤(かぎ)になっていたからの名であろうと...
柳田国男 「こども風土記」
...自在鉤(じざいかぎ)のあたりまでも燻(いぶ)しまわったからで...
柳田国男 「年中行事覚書」
...伊賀地方の鉤曳(かぎひき)の神事を始めとし...
柳田国男 「山の人生」
...分別を見せる「鉤(かぎ)鼻」...
夢野久作 「鼻の表現」
...“鉤付(かぎつ)キ鎌鎗(かまやり)”という打物を祖父(じい)が発明いたしましたんで」「ほ...
吉川英治 「新・水滸伝」
...誰か一人が鉤(かぎ)から外(はず)した鎧櫃(よろいびつ)をささえきれずに...
吉川英治 「新・水滸伝」
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