...――東京に帰りし後(のち)は小沢碧童(をざはへきどう)氏の鉗鎚(けんつゐ)を受くること一方(ひとかた)ならず...
芥川龍之介 「わが俳諧修業」
...砂糖を挾む小さい鉗子(かんし)が一つ...
アルチバシェッフ・ミハイル・ペトローヴィチ Artsybashev Mikhail Petrovich 森林太郎訳 「死」
...私は長い鉄の鉗子(ピンセット)を忘れて来たことに気がついた...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...図‐653図‐654* これ等はハシと呼ばれ我々の鉄鉗に相当する...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...鉄箸の形をした金鉗(かなばさみ)はその一隅に...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...耳鉗(みみわ)、腕釧(うでわ)も細い姿に、抜出(ぬけで)るらしく鏘々(しょうしょう)として……あの、さら/\と歩行(ある)く...
泉鏡花 「印度更紗」
...腫瘍を取り除くための鉗子...
ジェイムズ・サンヅ・エリオット James Sands Elliott 水上茂樹訳 「ギリシャおよびローマ医学の概観」
...口には一寸ばかり銅(あかゞね)を鉗(はめ)て火を出(いだ)さしむ...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...二人は牛がどうとかいふことを符貼交りに云うて平内さんが相手の袂へ手を入れて二人で握り合うたと思つたら平内さんは其癖の大聲を出してそりやあんまり安く買つたなあといひながら口を鉗んで向鉢卷した頭を横に曲げた...
長塚節 「佐渡が島」
...アハアハアハ」高い男は中背の男の顔を尻眼(しりめ)にかけて口を鉗(つぐ)んでしまッたので談話(はなし)がすこし中絶(とぎ)れる...
二葉亭四迷 「浮雲」
...周章(あわて)て口を鉗(つぐ)んで...
二葉亭四迷 「浮雲」
...ヘー復職する者が二三人」「二三人」山口は俄に口を鉗(つぐ)んで何か黙考していたが...
二葉亭四迷 「浮雲」
...文三はフト口を鉗(つぐ)んで...
二葉亭四迷 「浮雲」
...かと思うとフト口を鉗(つぐ)んで真面目(まじめ)に成ッて...
二葉亭四迷 「浮雲」
...しばしば螫で鉗(はさ)まれ叫喚の声耳に喧(かまびす)しかったと古老から聞いた...
南方熊楠 「十二支考」
...児童蟹(かに)を面白がるが鉗(はさみ)が畏(おそ)ろしい...
南方熊楠 「十二支考」
...因って鉗を断ちて飼う...
南方熊楠 「十二支考」
...生れるとき難産であったために鉗子(かんし)という鉄の道具で頭を挾んで生ましたところ...
宮本百合子 「獄中への手紙」
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