...和尚はそれを捉えて弟子が捧げている鉄鉢(てつばち)に入れた後(あと)で...
田中貢太郎 「蛇性の婬」
...和尚はそれも捉えて鉄鉢にいっしょに入れ...
田中貢太郎 「蛇性の婬」
...旅僧の持っている鉄鉢を引ったくって...
田中貢太郎 「長者」
...「太郎の死んだ日に穢い旅僧の鉄鉢を破ったところが...
田中貢太郎 「長者」
...彼女の一人が出て来て一銭銅貨を鉄鉢に入れやうとするのを『ありがたう』といつて受けないで『もういたゞいたもおなじですから...
種田山頭火 「行乞記」
...毎日鉄鉢をさゝげてゐるので...
種田山頭火 「行乞記」
...虹の松原はさすがにうつくしいと思つた、私は笠をぬいで、鉄鉢をしまつて、あちらこちら歩きまはつた、そして松――松は梅が孤立的に味はゝれるものに対して群団的に観るべきものだらう――を満喫した...
種田山頭火 「行乞記」
...十五六軒も行乞すれば鉄鉢が一杯になつたが(米で七合入)今日では三十軒も歩かなければ満たされない...
種田山頭火 「行乞記」
...・鉄鉢へ霰(改作)余談として一...
種田山頭火 「行乞記」
...一鉢千家飯山頭火□春風の鉢の子一つ□秋風の鉄鉢を持つ雲の如く行き水の如く歩み風の如く去る一切空五月十三日(室積行乞)まだ明けないけれど起きる...
種田山頭火 「行乞記」
...米 一升二合朝月暈をきてゐる今日は逢へる朝風へ蝉の子見えなくなつた朝月にしたしく水車ならべてふむ・水が米つく青葉ふかくもアンテナ夾竹桃赤く女はみごもつてゐた合歓の花おもひでが夢のやうに・柳があつて柳屋といふ涼しい風汗はしたゝる鉄鉢をさゝげ見まはせば山苺の三つ四つはあり・鉄鉢の暑さをいたゞく・蜩よ...
種田山頭火 「行乞記」
...『鉄鉢の句』こゝまでくれば...
種田山頭火 「其中日記」
...・たえずゆれつつ葦の花さく・水音の流れゆく秋のいろ・青草ひろく牛をあそばせあそんでゐる・となも(マヽ)お留守で胡麻の実はじける・鉄鉢の秋蝿を連れあるく・秋暑い鉄鉢で...
種田山頭火 「其中日記」
...昔を知つてる人たちが気の毒がつてむすびやなどやると鉄鉢をもつやうな形に大切に手にのせて帰つてゆくが...
中勘助 「銀の匙」
...乞食坊主の鉄鉢(てつばち)の中に入れてやりました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...火にかけた鉄鉢の磚茶(たんちゃ)が煮えると...
久生十蘭 「新西遊記」
...市十郎は、大釜の粥を、柄杓(ひしゃく)で汲んでやっていたが、「あいや、その鉄鉢では、召上りにくい...
吉川英治 「大岡越前」
...永享七年銘の鉄鉢(てつばち)...
吉川英治 「随筆 新平家」
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