...「鉄石のように頑固な人」...
...「あの問題については鉄石のように信じている」...
...「試合の前には鉄石のような集中力が必要だ」...
...「彼女の決意は鉄石のように強かった」...
...「鉄石の意志で病気と闘っている」...
...武者修行者は、巨人とか、魔法使とか、火を吹く竜とか、あるいはそれに似たもので簡単に退治できる敵と戦いさえすればよかったし、鉄や真鍮(しんちゅう)でできた門を通り、鉄石の壁をこえ、城の本丸に入りこみ、意中の女がとじこめられているところに行けばよかった...
ワシントン・アーヴィング Washington Irving 吉田甲子太郎訳 「スリーピー・ホローの伝説」
...※は春の雪鉄石のごとく凍(こほり)たる正二三月の間に用ふべきもの也...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...鉄石大公に恥じない鉄石兵士である...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...侍従中山忠光は浪花(なにわ)へ落ち、松本奎堂(けいどう)、藤本鉄石、吉村寅太郎らの勇士は、或いは戦死し、或いは自殺して、義烈の名をのみ留(とど)めた――十津川の乱の一挙は近世勤王史の花というべく、詳しく書けば、ここにまた一つの物語を見出されようけれども、それはここに必要を認めず...
中里介山 「大菩薩峠」
...「猟師はどこへ行った」「逃げたかな」「逃げたようじゃ、逃げて訴人(そにん)でもしおると大事じゃ」「いいや、訴人したとて恐るるに足らん、藤堂の番所までは六里もあるだろう、ゆるゆる腹を拵(こしら)えて出立する暇は充分」「よし十人二十人の討手が向うたからとて、かくの如く兵糧(ひょうろう)さえ充分なら、何の怖るることはない」「とかく戦(いくさ)というものは、腹が減ってはいかん」「古いけれども、それが動かざる道理」「それにしても、中山侍従殿には首尾よく目的のところへお落ちなされたかな」「こころもとないことじゃ」「十津川を脱(ぬ)けて、あの釈迦(しゃか)ヶ岳(たけ)の裏手から間道(かんどう)を通り、吉野川の上流にあたる和田村というに泊ったのが十九日の夜であった」「その通り」「中山殿はじめ、松本奎堂、藤本鉄石、吉村寅太郎の領袖(りょうしゅう)は、あれから宿駕籠(しゅくかご)で鷲家(わしや)村まで行った、それから伊勢路へ走ると先触れを出しておいて、不意に浪花(なにわ)へ行く策略であったがな」「彦根の間者が早くもそれと嗅(か)ぎつけて、大軍でおっ取り囲んだ――吉村殿と、安積(あづみ)五郎殿が一手を指揮して後方の敵に向うている間に、藤本、松本の両総裁が前面の敵を斬り開いて、中山卿を守護してあの場を落ち延びたが、さて危ないことであった」「そこを落ち延びると、忽(たちま)ち紀州勢が現われて藤本殿はあわれ斬死(きりじに)じゃ...
中里介山 「大菩薩峠」
...婀娜(あだ)たるその姿態は能(よ)く鉄石(てっせき)の心をも蕩(とろ)かすといわれていた...
中島敦 「悟浄出世」
...御用先じゃ文太郎の根性骨は鉄石だ...
長谷川伸 「中山七里 二幕五場」
...清河と一緒に「寺田屋」派から分離しのち天誅組の謀主となって斃れた藤本鉄石(ふじもとてっせき)らまで...
服部之総 「新撰組」
...自ら私権を保護して鉄石の如くなる士人は...
福沢諭吉 「日本男子論」
...砕かんとすれども鉄石ごとくで破れず...
南方熊楠 「十二支考」
...唯使三心膓如二鉄石一...
山路愛山 「頼襄を論ず」
...じつは鉄石の壁だった...
山本周五郎 「日本婦道記」
...とりあえず佐倉宗五郎以上の鉄石心(てっせきしん)が必要だ...
夢野久作 「爆弾太平記」
...鉄石も西遊中に、長らく滞留していたことがあって、その洲本屋の娘に絵など教えているうちついいい仲になっていた...
吉川英治 「美しい日本の歴史」
...鉄石は大きく『うん』と...
吉川英治 「美しい日本の歴史」
...何ともはやユル・ブリンナーの藤本鉄石も不粋なでくの坊に見えて手が届くものなら彼の野暮にシャチコ張ッた鼻の頭へ白粉をつけてやりたくなっていたのだった...
吉川英治 「美しい日本の歴史」
...もののふの鉄石心とは...
吉川英治 「新書太閤記」
...鉄石の心をもつ、武士(つわもの)の八十余騎もおれば、何事か貫けぬことやあろう」「それと、朝がけを取止めたからには、当然、夜討となるが、こよいは三島明神(みょうじん)の祭、明十八日は、観世音の潔斎日(けっさいび)で、あなたに取って、殺生(せっしょう)は好まれますまい...
吉川英治 「源頼朝」
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