...竈屋の方に小鈴を振るやうな小歌の聲が聞える...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...わたくしは卓上の鈴をならして数杯のうまいキャンチをたのしみ味わった...
高村光太郎 「山の春」
...」お鈴さんは、このあつさりしすぎる訪問客には呆れた樣子で、「まあ、もうお歸りになるの? こごえて死にさうになるまで、竹藪の中を搜し歩いていらして、やつとけふ逢へたくせに、優しいお見舞ひの言葉一つかけるではなし、――」「優しい言葉だけは、ごめんだ...
太宰治 「お伽草紙」
...すると鈴木君は、その時弁慶すこしも騒がず、泰然自若として答へた...
辰野隆 「書狼書豚」
...鳴きやめるより去つた夕蝉・降つたり照つたりちよろ/\するとかげの子・まづしい火をふく粉炭がはねた・それはそれとして火を焚きつける戯作三首(或る友に)・風鈴の音のよろしさや訪ねてくれるといふ・風鈴のしきりに鳴るよ訪ねてくれる日の・訪ねてくれて青紫蘇の香や飲ましてくれる八月三日けさは早かつた...
種田山頭火 「行乞記」
...馬鈴薯(じやがいも)と共に食ふと云ふ...
ドストエウスキー Fyodor Mikhailovich Dostoevski 森林太郎訳 「鰐」
...鈴はやはり無かったそうでございます...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...神路山(かみじやま)が屏風のようにかこんだ五十鈴河のみたらしの淵(ふち)で...
長谷川時雨 「旧聞日本橋」
...ちょうど帽子と肩と呼び鈴にかかった手が見えるのだ...
A. ブラックウッド A. Blackwood The Creative CAT 訳 「盗聴者」
...「赤胴鈴之助」公録...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
......
正岡容 「大正東京錦絵」
...呼鈴もたった一つきりしか鳴らない遠慮深いところからみると...
室生犀星 「蜜のあわれ」
...鈴木氏の筆記に係(かか)る益田香遠...
森鴎外 「細木香以」
...つぎの「鈴ヶ森」も相当なもの...
山本笑月 「明治世相百話」
...鳩は私の頭から、肩から、両腕まで、鈴成りにとまり、ぎしぎし骨の音をさせつつ、両手の玉蜀黍の実を食べる...
横光利一 「欧洲紀行」
...「鈴子さんはいい人だつたね...
横光利一 「草の中」
...鈴蘭は変貌をしません...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
...お鈴も供に加えられて...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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