...「彼は頭が鈍物で、何度も同じことを聞き返す...
...「この包丁は鈍物で、切れ味が鈍い...
...「彼女の性格は鈍物で、冗長な話が多い...
...「彼は鈍物な人間だけど、筋金入りの優しい性格だ...
...「鈍物に対しては辛辣な指摘をする人がいるが、私は優しく接するようにしている...
...底の知れない鈍物(どんぶつ)だ...
海野十三 「鞄らしくない鞄」
...君は……」「鈍物参謀(どんぶつさんぼう)」「やめいッ!」と軍団長が大喝(たいかつ)した...
海野十三 「蠅」
...頗(すこぶ)る鈍物のダンサアが...
太宰治 「斜陽」
...さすがの鈍物(どんぶつ)も藩の道場に姿を見せなくなった...
中里介山 「大菩薩峠」
...鈍物として歯牙(しが)にもかけなかったその連中の下命を拝さねばならぬことが...
中島敦 「山月記」
...丸で要領を得てゐない鈍物同様の挨拶振になる...
夏目漱石 「それから」
...まるで要領を得ていない鈍物同様の挨拶振(あいさつぶり)になる...
夏目漱石 「それから」
...扉口には二人の頑丈な鈍物(どんぶつ)が立ちはだかっているのだ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogolj(Николай Васильевич Гоголь) 平井肇訳 「死せる魂」
...私は何と云う機智と奇才のない鈍物であったろう...
松永延造 「職工と微笑」
...『眞個(ほんとう)にお前(まへ)は鈍物(どん)だね!』『耻(はづ)かしくもなく能(よ)くこんな莫迦(ばか)げた事(こと)が訊(き)かれたものだ』とグリフォンが云(い)ひ足(た)しました...
レウィス、キァロル Lewis Carroll 丸山英觀訳 「愛ちやんの夢物語」
...ことさらの鈍物、御世話奉察候...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...「さてさて鈍物という者は仕方がないものだ...
吉川英治 「三国志」
...なにせい私は鈍物なれば...
吉川英治 「新書太閤記」
...そして、馬買いの叔父御(ご)に死なれて、生業を失ったとはいえ、薪木(たきぎ)売りとはまた、お若いのに、思いきったものに成ンなすったな」「ええ、資本(もとで)もありませんし、根ッからの鈍物...
吉川英治 「新・水滸伝」
...「鈍物(どんぶつ)の性(さが)にござりますが...
吉川英治 「親鸞」
...禍いだと申しおる」「鈍物(どんぶつ)の一念でしょう...
吉川英治 「平の将門」
...生まれついての鈍物(どんぶつ)なのだ...
吉川英治 「松のや露八」
...生涯かかってもまだこのままの鈍物(どんぶつ)でいるかも知れん...
吉川英治 「宮本武蔵」
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