...こんな鈍感な男が小説家志望だなんて...
梅崎春生 「ボロ家の春秋」
...鈍感な老爺はゆるゆると煙草を吸ひ...
武田麟太郎 「日本三文オペラ」
...しかし、津田氏がこんどの問題をなぜ私のところへ持ち込んで何のかのと支離滅裂な八つ当りの言辞を弄(ろう)し騒ぎ立てているのか、鈍感な私にも、少しずつわかって来た...
太宰治 「惜別」
...鈍感な私も、やつと、その時、気がついた...
太宰治 「津軽」
...私のような鈍感な旅行者にもわかるのです...
太宰治 「みみずく通信」
...よほど鈍感な相手を見つけ出さねばならぬ...
戸坂潤 「思想としての文学」
...この点に比較的鈍感なのが日本の大衆政治家ではなかったかと思う...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...その善良な鈍感な顔を見て...
豊島与志雄 「古井戸」
...白ばっくれるのと鈍感なのとは結局お隣り同志だわ...
豊島与志雄 「掠奪せられたる男」
...もともと鈍感な男のことですから...
中里介山 「大菩薩峠」
...恐ろしく鈍感な舌を持った人間で...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...あらゆる外界からの刺激に対しては大変に鈍感なのだ...
牧野信一 「素書」
...如何に鈍感な照子でも...
牧野信一 「妄想患者」
...契月がこういう鈍感な雲と月とを描くのであろうかと思っていたところだったので...
宮本百合子 「上林からの手紙」
...鈍感なようで却々りこうだ...
室生犀星 「螽※[#「虫+斯」、第3水準1-91-65]の記」
...その時には流石(さすが)に鈍感な福太郎もすくなからず面喰らわせられた...
夢野久作 「斜坑」
...何の驚きも感じない鈍感な時代に棲んでいるのだ...
横光利一 「欧洲紀行」
...はるかに日日の金の差額には鈍感な自分を識った...
横光利一 「旅愁」
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