...万事を葉子の肩になげかけてそれが当然な事でもあるような鈍感なお坊(ぼっ)ちゃんじみた生活のしかたが葉子の鋭い神経をいらいらさせ出した...
有島武郎 「或る女」
...先生らしくないことだ)あくまで鈍感な私は...
海野十三 「ある宇宙塵の秘密」
...お嬢さんの下手人のことですか」「云うまでもありません」鈍感な署長は...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...嚢笛(ふくろぶえ)のように鈍感な男でした...
スティーヴンスン Stevenson Robert Louis 佐々木直次郎訳 「ジーキル博士とハイド氏の怪事件」
...」横沢氏は、鈍感な人である...
太宰治 「正義と微笑」
...勤勉な歴史家が屡々最も鈍感な批評家であるのは...
戸坂潤 「クリティシズムと認識論との関係」
...よほど鈍感な相手を見つけ出さねばならぬ...
戸坂潤 「思想としての文学」
...この点に比較的鈍感なのが日本の大衆政治家ではなかったかと思う...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...そういう鈍感な人間の一人であるらしい...
戸坂潤 「友情に関係あるエッセイ」
...恐らく鈍感なのであろう...
豊島与志雄 「守宮」
...敵の大将に肌をゆるしたんだから――」久助は鈍感な返事...
中里介山 「大菩薩峠」
...いかに鈍感なりといえども...
中里介山 「大菩薩峠」
...恐ろしく鈍感な舌を持った人間で...
野村胡堂 「奇談クラブ〔戦後版〕」
...お駒は鈍感な女によくある無関心さで...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...日ごろ鈍感なるコン吉も事態ここに至っては猛然憤起...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...きらいなやつに面白いお話しをせがむような鈍感な間違いはしないわ...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...鈍感なようで却々りこうだ...
室生犀星 「螽※[#「虫+斯」、第3水準1-91-65]の記」
...矢島弥市という少し鈍感な少年を貰った...
山本周五郎 「菊千代抄」
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