...苛(いら)立ちながらもどうにも決断を鈍らせていたのであった...
橘外男 「ナリン殿下への回想」
...視力を鈍らせているように感ずる...
谷崎潤一郎 「陰翳礼讃」
...あとから続く人達の要求がそのために鈍らせられたり...
田山録弥 「自他の融合」
...腕は鈍らないつもりだがね」こう云われて私は...
コナン・ドイル 三上於莵吉訳 「空家の冒険」
...働きが鈍らされたか知れないと思った...
徳田秋声 「あらくれ」
...頭を鈍らす高熱とに...
直木三十五 「南国太平記」
...駒井甚三郎あたりのせっかくの厳粛なる制裁心を鈍らせてしまうことになる...
中里介山 「大菩薩峠」
...故意に意志の働きを鈍らせる癖に...
夏目漱石 「行人」
...その上祐天がちっとも愚鈍らしくない...
夏目漱石 「明治座の所感を虚子君に問れて」
...拔目のない私達の觀察眼を鈍らした爲めか...
南部修太郎 「猫又先生」
...鈍らされがちな考え方を鋭くするように絶えず努力することである...
野呂栄太郎 「名人上手に聴く」
...彼らが鈍らされた神経を持っていることと...
葉山嘉樹 「海に生くる人々」
...それと同じ道理で深くえぐつた捜索法は人の思量を鈍らせて混雑させる...
エドガア・アルラン・ポオ Edgar Allan Poe 森林太郎訳 「病院横町の殺人犯」
...決してゼーロンの勢ひは鈍らなかつたが...
牧野信一 「夜見の巻」
...その最良の武器を鈍らせることになるであろう...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...愛情と欲望のほこ先を鈍らせる...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...非難の鉾先(ほこさき)を鈍らし...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...あるものは幾年かの時日によって印象を鈍らされている...
和辻哲郎 「夏目先生の追憶」
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