...夜もおち/\寝られないほど苦労をさせられる因縁を思ひ合はせると...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のをんな」
...ハウプトマンを有した国民だと思はせるやうなところがある...
田山録弥 「真剣の強味」
...明治初年に平野富二が銀座の古道具屋から發見した某大名からの流れものといふ形状不明のハンドプレスなど考へあはせると...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...この詩は響のつよい秋の時雨(しぐれ)を思はせるが...
永井荷風 「花より雨に」
...きい/\云はせるのだから...
夏目漱石 「それから」
...昔の身の上を匂はせるやうな何處となく艶やかなところのある女...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...浪人者の鞍掛藏人(くらかけくらんど)に言はせると...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...最初は吉太郎に娶合(めあ)はせるつもりで...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...厄(やく)が過ぎたら金之助と娶合(めあ)はせるつもりで...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...平次の後ろには『あのお小姓に逢はせるから』と無理に誘ひ出された阿波屋の娘お由利が...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...侘しく沁沁と思はせることはないのである...
萩原朔太郎 「宿命」
...福を笑はせるつもりだつたが...
林芙美子 「夜福」
...「ははん、『新びいどろ学士』か、嗤はせるない...
原民喜 「氷花」
...三村夫人はふと日傘の中からおえふと目を合はせると...
堀辰雄 「ふるさとびと」
...意識を失はせるアルコールに」身をまかせてゐる彼の友人達の上に注いでゐた...
堀辰雄 「レエモン ラジィゲ」
...ふぢばなのもとの根ざしは知らねども枝をかはせる白と紫 (晶子)六条院の姫君が太子の宮へはいる仕度(したく)でだれも繁忙をきわめている時にも...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...父の後からは牧場の仔馬を想はせるほどにぞろ/\と子供たちが走る...
吉田絃二郎 「八月の星座」
...何處其處の馬はえらく痩せたが喰はせるものを惜しむからだ...
若山牧水 「樹木とその葉」
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