...その古色がその床の間や座敷の暗さと適宜な釣り合いを保つのだ...
谷崎潤一郎 「陰翳礼讃」
...それはその誇張された釣り合いの中にも感ぜられる...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...釣り合いのとれない構図...
永井隆 「この子を残して」
...ペンダア君にくらべると不釣り合いに若く...
西尾正 「墓場」
...このエドワード・ストリートには全く不釣り合いだ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「くちなしの花」
...すっかり釣り合いきらなかった...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トリスタン」
...釣り合いとれぬが何じゃいナ...
夢野久作 「押絵の奇蹟」
...ただ人を悩乱せしめるばかりでなく、大きい人生に包まれたる力というものの千種万様な現われを捕えて、形、釣り合い、あるいは美しい気分の平衡より来る喜悦、情熱を内心に押え貯うる時の幸福、そういうものを現わそう...
和辻哲郎 「エレオノラ・デュウゼ」
...この枯淡な色の釣り合いが最もよいかもしれない...
和辻哲郎 「京の四季」
...その官能は馥郁(ふくいく)たる熱国の香料と滑らかな玉の肌ざわりと釣り合いよき物の形とに慣れている...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
...その屋根の縦横の釣り合いは唐招提寺金堂(とうしょうだいじこんどう)の屋根のようだと思えばよい...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
...しかしこのようにスラリとした釣り合いを加えたために...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
...その釣り合いが不自然でない...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
...胴体の不自然な釣り合い...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
...この目と眉との顔全体に対する釣り合いも...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
...推古式彫像の体躯が一見したところ人体の釣り合いを無視しているように感ぜられるに反して...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
...あの金堂が調和や釣り合いの美しさを感じさせるよりもまず一種神秘的な印象を与えるのはそのゆえではないであろうか...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
...不釣り合いに大きい犠牲を払っても目前の一事を貫ぬこうとする...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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