...喜寿を迎えると、金輪際ともう女房にイヤミを言わないことに決めた...
...金輪際(こんりんざい)拝し得られぬ苦しみは忍びようがなかった...
有島武郎 「クララの出家」
...遺書で義絶を計つた芥川を金輪際認めずに...
小穴隆一 「二つの繪」
...俺が何を聞いても金輪際(こんりんざい)...
高見順 「いやな感じ」
...然るにスクルージには綺麗に金子を払うと云うことは金輪際なかった...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...肝腎(かんじん)の主人の刀を持った金輪勇は...
中里介山 「大菩薩峠」
...抜き合わすべき刀は金輪が持って逃げてしまった...
中里介山 「大菩薩峠」
...大丸髷(おほまるまげ)に金輪(きんわ)の根(ね)を卷(ま)きて黒縮緬(くろちりめん)の羽織(はをり)何(なん)の惜(を)しげもなく...
樋口一葉 「十三夜」
...ちよつと右左を御覽になる、その度ごとにお眉とお眼がちらほらと……ちえつ、なまんだぶ、おれはもう助からん、金輪際、助かりつこない! それはさうと、なんだつてまたこんな雨降りにお出ましになつたんだらう! 成程これで、女つてものはどこまで襤褸つ切れに眼がないかつてことがわかる...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「狂人日記」
...そんじよそこいらの部落(むら)では金輪際...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...皆様にご迷惑をおかけするようなことは金輪際...
三好十郎 「斬られの仙太」
...王子金輪寺の混外(こんげ)が事に連繋して出てゐる人物の中...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...T「俺にはあの娘さんを倖せにする事ァ金輪際出来ねえ」と悲痛な顔...
山中貞雄 「恋と十手と巾着切」
...おらぬといったら金輪奈落(こんりんならく)一角はいない...
吉川英治 「剣難女難」
...独楽(こま)の金輪(かなわ)と鍔(つば)のあいだから...
吉川英治 「神州天馬侠」
...第二が金輪砲(こんりんほう)...
吉川英治 「新・水滸伝」
...烏帽子の金輪にガキッとこたえたに過ぎない太刀の力と...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...今になっても金輪際(こんりんざい)捨てていない異常な粘(ねば)り方と根気を見てもわかるのである...
吉川英治 「親鸞」
...まばゆい湯の揺れや金輪の光が金色に見えた...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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