...金殿玉楼(きんでんぎょくろう)酒池肉林(しゅちにくりん)におよそ人間として望み得らるべき物欲の限を満足せしめ...
大隈重信 「現代の婦人に告ぐ」
...金殿玉楼の大政庁のことなどわかろうはずがない」そういって憮然とした面持を見せた...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...あるいは金殿玉楼くらいに見えたかも知れない...
太宰治 「喝采」
...いかなる金殿玉楼の奥にも人の憂いはあるものよと...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...金殿玉楼(きんでんぎょくろう)その影を緑波(りょくは)に流す処春風(しゅんぷう)に柳絮(りゅうじょ)は雪と飛び黄葉(こうよう)は秋風(しゅうふう)に菲々(ひひ)として舞うさまを想見(おもいみ)れば宛(さなが)ら青貝の屏風(びょうぶ)七宝(しっぽう)の古陶器を見る如き色彩の眩惑を覚ゆる...
永井荷風 「日和下駄」
...金殿玉楼も心なくんば春花秋月なほ瓦礫(がれき)に均(ひと)しかるべし...
永井荷風 「矢はずぐさ」
...金殿玉楼のもてなしとも言おうか...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...茅屋(ぼうおく)も金殿玉楼と思いなして訪(と)いおとずれた...
長谷川時雨 「樋口一葉」
...金殿玉楼ですよ」紙を張つた硝子窓から...
林芙美子 「浮雲」
...(a)彼は自ら金殿玉楼のうちにあることも...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...ブルジョアの金殿玉楼生活だという事になるようである...
夢野久作 「街頭から見た新東京の裏面」
...金殿玉楼に栄燿の夢を見つくさむ事...
夢野久作 「白くれない」
...――あとの行く道は、このまま美衣美食に肥えたぬるい神経のもち主となって、大奥に寵姫(ちょうき)の数を殖やし、将来、無益で徒食(としょく)の権利だけのある子どもを幾十人も生ませ、塗炭の民の上に、金殿玉楼の、生ける身の柩(ひつぎ)をもって老いを待つだけの事でしかない...
吉川英治 「大岡越前」
...すばらしい金殿玉楼(きんでんぎょくろう)が見えてよ...
吉川英治 「神州天馬侠」
...そこの金殿玉楼(きんでんぎょくろう)よりも...
吉川英治 「新書太閤記」
...金殿玉楼(きんでんぎょくろう)の栄華が楽しいか...
吉川英治 「平の将門」
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