...菜の花の匂いを送ってくる野風に肌をなぶらせつつ...
犬田卯 「錦紗」
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違星北斗 「北斗帖」
...野風呂(のぶろ)と共に出でゝ田圃(たんぼ)道を歩く...
高浜虚子 「五百句」
...いはほ、静子、王城、野風呂、雨城、のぶほ、千代子、比古...
高浜虚子 「五百五十句」
...秋の野風に暴(さら)して...
高山樗牛 「瀧口入道」
...――まつたく野風呂である...
種田山頭火 「行乞記」
...その野風呂にはいつて貰はなければならない...
種田山頭火 「其中日記」
...・湯けむりの梅のまつさかり・うりものと書かれて岩のうららかな・枯野風ふくお日様のぞいた・のぼつたりくだつたり濡れても寒くはない雨の・蕗のとうここで休まう・山霧ふかく風車のまはるでもなく牧水に・ずんぶり濡れてけふも旅ゆく(幾山河……)・山のなか山が見えない霧のなか行く・草枯れてほんによい岩がところ/″\由布越・吹きおろす風をまともに吹きとばされまいぞ三月廿二日 好晴...
種田山頭火 「道中記」
...かのすぐれた「荒野風景詩」(Heidebilder.)はここで書かれたものである...
アネッテ・フォン・ドロステ=ヒュルスホフ Annette von Droste=Hulshoff 番匠谷英一訳 「ユダヤ人のブナの木」
...野風雑(のふうぞう)にゃやって行けない...
夏目漱石 「坑夫」
...人々のざわめきは野風のように聞えていた...
本庄陸男 「石狩川」
...(下野風土記...
柳田國男 「日本の伝説」
...どぶりと野風呂に身を沈めて...
吉川英治 「江戸三国志」
...從來、武藏の畫は、雲谷派とか、狩野風とか、いろいろに臆測されてゐたが、私の考へでは、當時の武者修業者の宿泊は、多く寺院に選ばれてゐたし、その寺院には多數の名畫が藏されてゐたから、さういふ物に接する間に、自然、感得して、誰に師事するともなく――彼自身の劍道のやうに、會得から得た自己流であらうと思ふ...
吉川英治 「折々の記」
...野風呂(のぶろ)の秀吉(ひでよし)一二里さきには桑名(くわな)の城が見える...
吉川英治 「神州天馬侠」
...野陣の野風呂(のぶろ)へドブリと首までつかりこんだ...
吉川英治 「神州天馬侠」
...狩野風(かのうふう)の煤(くす)んだ衝立(ついたて)の絵の蔭に...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...野風呂を浴びて、田舎醸(いなかづく)りの一酌(しゃく)をかたむけた後、手枕のうつらうつらに、蛙(かわず)の声を聞いていると、何もかも現世(げんぜ)のものでなくなるように忘れてしまう...
吉川英治 「宮本武蔵」
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