...野鄙(やひ)な文句とか...
W・S・モーゼス William Stainton Moses 浅野和三郎訳 「霊訓」
...即ち野鄙(やひ)な迷信的の弊害が残っておるばかりである...
大隈重信 「女子教育の目的」
...蜚※(あぶらむし)ほど又なく野鄙なるものはあらじ...
種田山頭火 「草と虫とそして」
...又新羅より出る書容易に看過すべからず……中國の人夷情を得ぬが故に此を知らず予日本に生して夷情を得たり中國の人情は海の如し新羅高麗の人情は海と川との堺ひ目の如し日本の人情は川の如し此は且く佛書を云若し俗書は不レ爾甚だ野鄙なり本と文なき邦なるが故に佛書は理の甚深を云故に一奇特の文體をなす者なりといふが如き...
内藤湖南 「敬首和尚の典籍概見」
...二三段石段をあがつて千社ふだのべたべた貼りついた赤門をくぐれば右てに小さな閻魔堂があつて型のごとく野鄙な顔をした閻魔様がひかへてゐる...
中勘助 「銀の匙」
...またあんまりひつつこい野鄙な道化が胸をわるくさせたからである...
中勘助 「銀の匙」
...野鄙殺伐(やひさつばつ)ともある...
長谷川時雨 「凡愚姐御考」
...我輩に於ても固より其野鄙粗暴を好まず...
福沢諭吉 「女大学評論」
...然かも其起居(たちい)挙動(ふるまい)の野鄙ならざりしは人の知る所なり...
福沢諭吉 「女大学評論」
...一挙一動一言一話活溌と共に野鄙ならずして始めて賢夫人と言う可し...
福沢諭吉 「女大学評論」
...三十一文字も三味線に合してコリャサイの調子に唄えば矢張り野鄙なる可し...
福沢諭吉 「新女大学」
...平生の言行野鄙にして礼儀上に忌む可きを知らず...
福沢諭吉 「新女大学」
...時には氤(いんうん)たる口気(こうき)に接して自(おの)ずから野鄙(やひ)の情も失(う)せ...
福田英子 「妾の半生涯」
...彼女に貴下の野鄙な姓を与えて...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トリスタン」
...もしあの『野鄙な姓』とかなんとかいうところを...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トリスタン」
...以前その地の住民怪(け)しからず粗暴野鄙(やひ)だったに付けて...
南方熊楠 「十二支考」
...野鄙(やひ)と風雅との境界線については...
柳田国男 「雪国の春」
...これこそ物語にうつつをぬかすがごとき野鄙(やひ)な文学ではないと高くとまり...
「純粋小説論」
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