...私が山に登りたいのには、野蛮な真似、換言すれば原始的な行為を行いたい希望が、私の心の中にひそんでいるからではあるまいかと...
石川欣一 「可愛い山」
...反対に野蛮な生活が恋しくなるものらしい...
石川欣一 「山を思う」
...私はそんな野蛮な事はきらひです...
太宰治 「お伽草紙」
...妙に野蛮なものを食べるのですね...
太宰治 「お伽草紙」
...野蛮な人ではない...
太宰治 「佳日」
...野蛮なほど自信と精力の強いブルジョア政治家なら...
谷譲次 「踊る地平線」
...一と口にいえばもう野蛮なアジアじゃない...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「決闘」
...だからこの種の宗教族であるところの野蛮な生きた論理の研究でありますぞ...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「作男・ゴーの名誉」
...今度は宿の浴室のほうでだれかガーガーゲーゲーと途方もない野蛮な声を出して咽喉や舌のつけ根の掃除をする浴客がある...
寺田寅彦 「軽井沢」
...老人、青年、禿頭(はげあたま)、半白の髯(ひげ)、皮肉な異様な相貌(そうぼう)、荒々しいあきらめの顔、野蛮な口つき、常規を逸した態度、庇帽(ひさしぼう)をかぶった顔つき、顳(こめかみ)の上に縮れ毛のある若い娘の頭らしいもの、子供らしいのでかえって恐ろしい顔つき、ようやく命を保ってるだけの骸骨(がいこつ)のようなやせた顔...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...直接の言葉で孤立した野蛮なまた時には嫌悪(けんお)すべき言葉であって...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...馬鹿にしてゐやアがる! 手前達のやうな野蛮な人種とは違ふんだ...
牧野信一 「明るく・暗く」
...」私の野蛮な口調にムツとした周子は...
牧野信一 「秋・二日の話」
...また野蛮な憤懣は...
牧野信一 「鏡地獄」
...野蛮な雑談に花を咲かせてゐるところだつた...
牧野信一 「渚」
...マーチに入れ交る野蛮な掛け声と共に...
夢野久作 「暗黒公使」
...この国の文化にも矢張り一度はこんな野蛮なときもあったのかと矢代は思った...
横光利一 「旅愁」
...蟇(がま)のごとき姿態のうちにあぶらをたらして野蛮な勇を用意しながら...
吉川英治 「私本太平記」
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