...向ふ側から長く突き出して來てゐる遠洲は野洲(やす)川の吐け口になつてゐる...
近松秋江 「湖光島影」
...それが野洲河口の長沙と堅田の岬端とで狹められてゐる邊は約半里くらゐのものかも知れぬ...
近松秋江 「湖光島影」
...此の春遊びにいつた三上山が平濶な野洲郡の碧落と緑樹と點綴せる上にくつきりと薄墨色に染まつて見えてゐる...
近松秋江 「湖光島影」
...たとえば野洲郡(やすごおり)と甲賀郡の歎願組が合流して水口へ廻ろうとすると...
中里介山 「大菩薩峠」
...「それ、これを見な、ここが逢坂山の大谷で、ここが大津だ、大津から粟津、瀬田の唐橋(からはし)を渡って草津、守山、野洲(やす)、近江八幡から安土、能登川、彦根、磨針(すりはり)峠を越えて、番場、醒(さめ)ヶ井(い)、柏原――それから左へ、海道筋をそれて見上げたところの、そらこの大きな山が胆吹山だ、つまり、これからこれまでの間を、お前に突破してみてもらいたいんだ」「そう致しますと、つまりこの逢坂山から出立して、湖水の南の岸をめぐって、胆吹山まで歩いてみろ、とおっしゃるんでございますな」「そうだ」不破の関守氏は、がんりきの百蔵に向って胆吹マラソンのコースをまず説明して置いて、それから使命の内容をおもむろに次の如く述べました...
中里介山 「大菩薩峠」
...もともと伊賀山脈に沿(そ)う近江路の野洲(やす)...
吉川英治 「私本太平記」
...湖南の野洲(やす)川や能登(のと)川口にもあまたいたものにちがいない...
吉川英治 「私本太平記」
...木曾の野洲川(やすがわ)に大きな勢力を持っているばかりでなく...
吉川英治 「宮本武蔵」
...野洲川安兵衛(やすかわやすべえ)といい織田殿以来...
吉川英治 「宮本武蔵」
...一太刀に斬りすてられた山添団八の仲間の者――野洲川(やすかわ)安兵衛と...
吉川英治 「宮本武蔵」
...野洲川、大友の二人は、「――山添が、山添が」と早口にいって、仲間の一人が、すでに武蔵の刃にかかって仆れたことを、大仰(おおぎょう)な手つきで告げているらしく見える...
吉川英治 「宮本武蔵」
...江州口(ごうしゅうぐち)の野洲川(やすがわ)あたりで彼奴(きゃつ)を捕まえなければならねえ...
吉川英治 「宮本武蔵」
...後から野洲川へ曳ッぱって来るように命じた...
吉川英治 「宮本武蔵」
...「野洲川で落ち合うのだぞ...
吉川英治 「宮本武蔵」
...野洲川(やすがわ)野武士の果てで...
吉川英治 「宮本武蔵」
...野洲川までこの女をしょッ曳いてゆく途中だが」「おれの知ったことか」「そういわないで...
吉川英治 「宮本武蔵」
...はやく野洲川へこのことを告げ...
吉川英治 「宮本武蔵」
...「野洲川の野武士といえば...
吉川英治 「宮本武蔵」
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