...外面道徳の專權は人を野卑陋劣にする...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...野卑な目付に憤怒の色を湛へて自分を凝視して居る...
石川啄木 「雲は天才である」
...野卑陳套(やひちんとう)の曲を反復して...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...第一言語からして野卑で...
内田魯庵 「最後の大杉」
...あの頃よりさらに荒(すさ)んで野卑な酒飲みになり...
太宰治 「人間失格」
...その言語野卑なり...
太宰治 「パウロの混乱」
...与えないのみならず、あらゆる野卑と、悪戯(いたずら)と、不行作(ふぎょうさ)と、かけごと勝負と、だまし合いとを奨励して興がるかの如く見ゆる...
中里介山 「大菩薩峠」
...言葉が野卑に過ぐる...
中里介山 「大菩薩峠」
...或は金錢を談ずることの野卑なのを羞ぢるのではないかと思つたので...
長塚節 「教師」
...それは窮乏な家庭に成長した丈に野卑なさもしい処もありはあつたが...
長塚節 「隣室の客」
...かういふ野卑な対話でも私は平生ならば幾分の興味を持つたであらうが其日はいつまでも聞いて居ることが出来なかつた...
長塚節 「隣室の客」
...野卑の限りをつくしてゐた...
萩原朔太郎 「室生犀星に與ふ」
...まことに極りもなく野卑であり...
牧野信一 「ベツコウ蜂」
...「見ゆる限りは桜なりけり」などいえるも極めて拙(つたな)く野卑(やひ)なり...
正岡子規 「歌よみに与ふる書」
...あたかも東洋の美術に心酔する者が西洋の美術をもってことごとく野卑なりとして貶(へん)するがごとし...
正岡子規 「俳人蕪村」
...奇警なる者の野卑に陥りやすきは固(もと)より然(しか)り...
正岡子規 「俳人蕪村」
...俳諧師といはんには彼は余り野卑なり...
正岡子規 「古池の句の弁」
...野卑なことばで急(せ)きたてた...
吉川英治 「三国志」
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