...馬は前脚に重味がかからないように...
有島武郎 「カインの末裔」
...私は孤月と云ふ名をきくとその玄関の格子を一尺ばかり開けて無作法にその柱と格子に曲げた両腕を突つかつて其処に体の重味をもたして気味の悪い眼付きで私を見てゐる人をぢつと見返しながら急に反感がこみ上げて来ました...
伊藤野枝 「妾の会つた男の人々(野依秀一、中村弧月印象録)」
...三人の人間の重味(おもみ)にはたえられなくなって...
海野十三 「恐竜島」
...盤石のような重味となって圧(お)しつけているのであった...
海野十三 「蠅男」
...荷物の重味で踵が余計に食い入ったのだ...
江戸川乱歩 「一枚の切符」
...そこにひとつの重味のある沈黙というものを示していた...
大島亮吉 「涸沢の岩小屋のある夜のこと」
...重味で真ん中の根太(ねだ)が凹(へこ)んで困りましたが...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...何カ鉄板ノヨウナ重味ノアルモノガ足ノ裏ヘペッタリ貼リ着イテイル感ジデアル...
谷崎潤一郎 「瘋癲老人日記」
...重味のある大きな音が響いたのだ...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...道庵の向うを張らせるには重味が足りないから...
中里介山 「大菩薩峠」
...ずしりとかなりな重味です...
中里介山 「大菩薩峠」
...然しこれは今述べたようにこの大芝居に重味をつけるためのインチキに過ぎぬ...
久生十蘭 「魔都」
...背に重味を感じた...
火野葦平 「花と龍」
...どんなにその重味が私の歩みを妨げても...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...斯う見るからに信頼されさうな重味のある声を出して見ようかな?)彼は...
牧野信一 「鏡地獄」
...急に背中の荷物が重味を増して来て...
牧野信一 「ゼーロン」
...十分な重味を持たないのである...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...後ろの重味に斃れたのだ...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
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