...」ひどく額(ひたい)の広い四十過ぎみたいに見える重厚な感じの学生が...
太宰治 「正義と微笑」
...まず第一楽章六句はおのずから温雅で重厚な気分に統一されている場合が多いようである...
寺田寅彦 「連句雑俎」
...自然科学関係のもの(例えば『岩波全書』)が多数出版されて重厚な読者層を見出しつつあることは...
戸坂潤 「読書法」
...其處に重厚な好所(かうしよ)があるとすれば...
夏目漱石 「子規の畫」
...そこに重厚な好所(こうしょ)があるとすれば...
夏目漱石 「子規の画」
...何んとなく重厚な感じがあります...
野村胡堂 「判官三郎の正体」
...懇篤(こんとく)重厚なるジェルメエヌ後家の述懐...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...素直で重厚な人がら故...
三好十郎 「冒した者」
...字にもう少し重厚な気が添えたいと芸術家的な好みを持っておいでになる宮はお思いになったようであった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...今聞こえるのは音が澄みのぼって重厚なところがあるのは...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...肥えた、背丈の低い、精悍(せいかん)な躯つきだし、眉の太い、眼や口の大きな顔にも、商人というには逞(たくま)しすぎる、重厚な、つらだましい、といったものが感じられた...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...重厚すぎるほど重厚な人だったが...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...すべてが重厚な色と匂いをもって装飾されていた...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
...重厚な眉毛にやや怒ったらしい色をたたえて...
吉川英治 「黒田如水」
...いぶかしい力の魅力と重厚な線の美があった...
吉川英治 「剣の四君子」
...重厚な守備をみせている...
吉川英治 「私本太平記」
...正月三日から四条畷をまえに重厚な陣をしき...
吉川英治 「私本太平記」
...きのうに懲(こ)りたので今日はいちばい重厚な構えで“五雲(うん)十風(ぷう)ノ陣”が組まれた...
吉川英治 「新・水滸伝」
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