...Qは彼の少數な友達の中でも平生特に重厚なレスペクトを以つて彼を取扱つて呉れる人であつた...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...それはこの何もない単調な部屋に一層重厚な装飾的効果を見せてゐたが...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...まず第一楽章六句はおのずから温雅で重厚な気分に統一されている場合が多いようである...
寺田寅彦 「連句雑俎」
...それに風間(かざま)氏の重厚な訳もよかった...
中谷宇吉郎 「『西遊記』の夢」
...其處に重厚な好所(かうしよ)があるとすれば...
夏目漱石 「子規の畫」
...同じ屋根の下でも階下に寝ていたお鶴坊が知らないくらいですから」静かな調子と重厚な感じの物腰が...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...何んとなく重厚な感じがあります...
野村胡堂 「判官三郎の正体」
...行動派は重厚な思慮を持たなかったし...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...それはこの作者の現実認識の眼がガッシリと重厚なこと...
三好十郎 「恐怖の季節」
...今聞こえるのは音が澄みのぼって重厚なところがあるのは...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...肥えた、背丈の低い、精悍(せいかん)な躯つきだし、眉の太い、眼や口の大きな顔にも、商人というには逞(たくま)しすぎる、重厚な、つらだましい、といったものが感じられた...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...重厚な石の建物はどれも同じで均衡がとれている...
横光利一 「欧洲紀行」
...夜の世界を守護している重厚な神に似ていた...
横光利一 「旅愁」
...重厚な陣形を作って徐々と内城の大手へ迫った...
吉川英治 「三国志」
...重厚な一軍を構えて...
吉川英治 「三国志」
...重厚な陣を布いた...
吉川英治 「三国志」
...もっとも寡言(かげん)だが重厚な人物といわれる南江備前守正忠に...
吉川英治 「私本太平記」
...床は重厚な八角形の板敷きで...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「時間からの影」
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