...将軍家の重厚なお顔だちに較べると少し華奢(きゃしゃ)に過ぎてたよりない感じも致しましたが...   
太宰治  「鉄面皮」 
...それはこの何もない単調な部屋に一層重厚な装飾的効果を見せてゐたが...   
田畑修一郎  「医師高間房一氏」 
...重厚な室内はいつもガランとしていたのである...   
O. H. ダンバー O. H. Dunbar The Creative CAT 訳 「長い部屋」 
...四年には重厚なる褐色(代赭(たいしゃ))を用ゆる事その板画の特徴となりぬ...   
永井荷風  「江戸芸術論」 
...これが?」重厚な左京路之助も...   
野村胡堂  「古銭の謎」 
...同じ屋根の下でも階下に寝ていたお鶴坊が知らないくらいですから」静かな調子と重厚な感じの物腰が...   
野村胡堂  「銭形平次捕物控」 
...重厚な調子で語りはじめる...   
火野葦平  「花と龍」 
...生前アンドレ・ドランの重厚な...   
堀辰雄  「おもかげ」 
...行動派は重厚な思慮を持たなかったし...   
宮本百合子  「獄中への手紙」 
...暫く苦しさうにばたばた重厚な羽根で疊の上を叩いてゐた...   
横光利一  「蛾はどこにでもゐる」 
...壁側に沿って並んだ重厚な紫檀の十景椅子の上では...   
横光利一  「上海」 
...いぶかしい力の魅力と重厚な線の美があった...   
吉川英治  「剣の四君子」 
...――重厚な総菊池軍のうしろから...   
吉川英治  「私本太平記」 
...もっとも寡言(かげん)だが重厚な人物といわれる南江備前守正忠に...   
吉川英治  「私本太平記」 
...――ただ見るからに重厚な風をそなえ...   
吉川英治  「新書太閤記」 
...全軍の堂々重厚な用意を...   
吉川英治  「新書太閤記」 
...しかし重厚な眉がこういうときの意志を支えていた...   
吉川英治  「新書太閤記」 
...――武蔵と申しました」「それがどうしたので」「当時まだ二十歳に満たない年少でしたがどこか重厚な風があり...   
吉川英治  「宮本武蔵」 
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