...それはこの何もない単調な部屋に一層重厚な装飾的効果を見せてゐたが...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...その筆致は重厚な威容を持っている...
戸坂潤 「日本の頭脳調べ」
...同じ屋根の下でも階下に寝ていたお鶴坊が知らないくらいですから」静かな調子と重厚な感じの物腰が...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...大空から重厚な雨雲が落下して...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 後篇」
...重厚な家具が道路へ吹っ飛んだかと思えば...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「見えざる力」
...この画に金箔は重要な画面の一つの支え重厚な一要素となっているのであって家鴨だけであったら決して効果は出ないし...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...字にもう少し重厚な気が添えたいと芸術家的な好みを持っておいでになる宮はお思いになったようであった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...肥えた、背丈の低い、精悍(せいかん)な躯つきだし、眉の太い、眼や口の大きな顔にも、商人というには逞(たくま)しすぎる、重厚な、つらだましい、といったものが感じられた...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...武田方のこの時の陣形はいわゆる魚鱗十二段の重厚な構えであるから...
吉川英治 「上杉謙信」
...重厚な眉毛にやや怒ったらしい色をたたえて...
吉川英治 「黒田如水」
...重厚な陣形を作って徐々と内城の大手へ迫った...
吉川英治 「三国志」
...その重厚な陣、ねばり強い戦闘力、到底、許都の軍勢の比ではない...
吉川英治 「三国志」
...陸遜の重厚な陣線がある...
吉川英治 「三国志」
...もっとも寡言(かげん)だが重厚な人物といわれる南江備前守正忠に...
吉川英治 「私本太平記」
...正月三日から四条畷をまえに重厚な陣をしき...
吉川英治 「私本太平記」
...重厚な備えで奔出してきた...
吉川英治 「新書太閤記」
...重厚な顔料(えのぐ)で...
吉川英治 「新書太閤記」
...晁蓋は重厚な義人だ...
吉川英治 「新・水滸伝」
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