...緑青色の屋根を重ねた重厚な感じのその高塔に眼を据えて...
豊島与志雄 「白蛾」
...其處に重厚な好所(かうしよ)があるとすれば...
夏目漱石 「子規の畫」
...そこに重厚な好所(こうしょ)があるとすれば...
夏目漱石 「子規の画」
...懇篤(こんとく)重厚なるジェルメエヌ後家の述懐...
久生十蘭 「ノンシャラン道中記」
...生前アンドレ・ドランの重厚な...
堀辰雄 「おもかげ」
...なかなか重厚な好みだな...
堀辰雄 「雪の上の足跡」
...就中その風景描写に於いて読む者の胸に颯々重厚なる風韻を通はしめずには置かない稀なる感慨を誘はれるものであつた...
牧野信一 「浪曼的時評」
...それはこの作者の現実認識の眼がガッシリと重厚なこと...
三好十郎 「恐怖の季節」
...今聞こえるのは音が澄みのぼって重厚なところがあるのは...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...肥えた、背丈の低い、精悍(せいかん)な躯つきだし、眉の太い、眼や口の大きな顔にも、商人というには逞(たくま)しすぎる、重厚な、つらだましい、といったものが感じられた...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...重厚な石の建物はどれも同じで均衡がとれている...
横光利一 「欧洲紀行」
...夜の世界を守護している重厚な神に似ていた...
横光利一 「旅愁」
...重厚な一軍を構えて...
吉川英治 「三国志」
...重厚なる五段の備えを立てた...
吉川英治 「三国志」
...重厚な敵陣はしかれていたのに...
吉川英治 「私本太平記」
...二本松を中心とする重厚な鉄の陣地...
吉川英治 「私本太平記」
...その重厚な兵力はまた...
吉川英治 「私本太平記」
...床は重厚な八角形の板敷きで...
H. P. ラヴクラフト H.P.Lovecraft The Creative CAT 訳 「時間からの影」
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