...中村武三郎氏に重々しい鉄輪(てつわ)の車を解放(ときはな)されて...
伊東静雄 「詩集夏花」
...ふちを象牙で飾ったりした重々しい古琴の...
岩本素白 「六日月」
...戸前にはいつも開かずの部屋の様に重々しい錠前(じょうまえ)が掛っていたのだから...
江戸川乱歩 「悪霊」
...奈良朝(ならちょう)以後シナの鞏固(きょうこ)な重々しい木造建築を採用するに及んで実際移動不可能になったように...
岡倉覚三 村岡博訳 「茶の本」
...そのほうが重々しいというので...
谷譲次 「踊る地平線」
...「さて」と師父ブラウンは重々しい口ぶりで...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「青玉の十字架」
...地の底空の果てから聞こえて来るような重々しい響きが腹にこたえて...
寺田寅彦 「竜舌蘭」
...その重々しい感傷性と陰鬱(いんうつ)な倦怠(けんたい)とで彼の心を圧倒した...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...郊外の諸工場の悪臭と都会の重々しい息とが混和してる...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...彼は何か膝(ひざ)まずくような重々しい気持で...
本庄陸男 「石狩川」
...変に重々しい口調で呟いた...
牧野信一 「山を越えて」
...口調こそ重々しいけれど時々は冗談もいふし...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...重々しい上品さのある女王を...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...重々しい高官の御随行のわずかなままでお出かけになったことがお耳にはいって...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...扉がひとりでに閉まって来て重々しい陰鬱な反響を部屋の内外に轟かした...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...ナポレオンの部屋の重々しい緞帳は...
横光利一 「ナポレオンと田虫」
...重々しいため息をつきました...
J. S. レ・ファニュ J.S.Le Fanu The Creative CAT 訳 「ドラムガニョールの白い猫」
...天をささえるような重々しい太い柱が見える...
和辻哲郎 「偶像崇拝の心理」
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