...寒い重々しい一脈の流れとなつて...
有島武郎 「潮霧」
...屋根の角稜への重々しい肋(リブ)...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...整然とした他界のものゝやうに並べて見せ夜の祕密は大きな重々しい混沌とした土塊の中に一杯附着したダイヤモンドのやうに暗きを好んで異樣に輝き燈の中に浮んで來る人の顏は恐く...
千家元麿 「自分は見た」
...重々しいものを優しく包んだやうな莊嚴な朝だ...
千家元麿 「自分は見た」
...読経の声には重々しいところがなかった...
田山花袋 「田舎教師」
...「これは止めねばならんですぞ」彼はなお重々しいしかめ顔をしていた...
チェスタートン 直木三十五訳 「金の十字架の呪い」
...心臓を深く刺されて殺されているんですから」「しかし君は誰も訪ねて来た者を見なかったと言ったじゃないか?」フランボーが重々しい声でいった...
チェスタートン Chesterton 直木三十五訳 「見えざる人」
...あるいはその人かもしれない――」重々しい足取りが...
コナン・ドイル 三上於莵吉訳 「暗号舞踏人の謎」
...彼は重々しい霧のなかを彷徨(さまよ)うているかのようであった...
富ノ沢麟太郎 「あめんちあ」
...ある重々しい響きが時々聞こえていた...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...長広幸人の重々しい印象にひきかえて...
原民喜 「翳」
...大した六つかし氣な知識でも吹聽するかのやうな重々しい口調で...
牧野信一 「痴日」
...手にしてゐる雪洞を人形の顔に面明りにして覗き込むと重々しい声で唸り出した...
牧野信一 「夜の奇蹟」
...支那(しな)の東京錦(とんきんにしき)の重々しい縁(ふち)を取った褥(しとね)の上には...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...実際御性格だってすぐれた重々しい人ですよ...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...重々しいお身の上のある方がこんなにも御丁寧にしてお迎えになるのは...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...」博士は重々しい調子で...
森鴎外 「魔睡」
...年に一回だけ重々しい祭をするものとがあるのである...
柳田国男 「年中行事覚書」
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