...程なく土の黒い里道(りだう)が往還を離れて山の裾に添うた...
石川啄木 「道」
...以前は荷馬車(にばしゃ)などは通わない里道(さとみち)であった道が...
伊藤左千夫 「落穂」
...半間幅の里道によるか...
江南文三 「佐渡が島から」
......
谷崎潤一郎 「盲目物語」
...地蔵尊(じぞうそん)の道しるべから北へ里道に切れ込んだ...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...霜解(しもどけ)の里道を往っては江戸みちと彫った古い路しるべの石の立つ街道を横ぎり...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...一筋の里道が、八幡横から此大杉の下を通って、直ぐ北へ折れ、小さな方の田川に沿うて、五六十歩往って小さな石橋(いしばし)を渡り、東に折れて百歩余往ってまた大きな方の田川に架した欄干(らんかん)無しの石橋を渡り、やがて二つに分岐(ぶんき)して、直な方は人家の木立の間を村に隠(かく)れ、一は人家の檜林に傍(そ)うて北に折れ、林にそい、桑畑(くわばたけ)にそい、二丁ばかり往って、雑木山の端(はし)からまた東に折れ、北に折れて、六七丁往って終に甲州街道に出る...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...里道にきれ込むと...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...南は細い里道から一段低い畑田圃...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...阿里道子のえり子のやうな無邪氣な口調(くてう)など...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...この茶屋の脇から下栗への急峻な里道が分岐している...
松濤明 「春の遠山入り」
...四角い電燈の様なもののささやかな灯影が淋しい露のじめじめした里道をゆれて行くのを見ると今更やるせない気持になって口の大きい気の強い小さい妹の姿を思いうかべながら大きな炉の火をのろのろとなおしたりして居た...
宮本百合子 「悲しめる心」
...両目付に随行して来た中里道朔(どうさく)という医者と...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...乾き切った山里道の登りを...
吉川英治 「私本太平記」
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