...しらじらと夜の明けた頃に...
太宰治 「饗応夫人」
...しらじらと夜が明けはじめた...
太宰治 「正義と微笑」
...しらじらと夜が明けて来る...
太宰治 「薄明」
...妙にしらじらと冴えわたって...
谷譲次 「踊る地平線」
...村はずれに大きな川がしらじらと光っていて...
知里真志保 「あの世の入口」
...ただしらじらと遠(とお)くまでうちひらけてるじゃありませんか...
豊島与志雄 「ばかな汽車」
...しらじらと月が瓦の原を照らしている...
永井隆 「ロザリオの鎖」
...ただいたづらにしらじらと...
中原中也 「在りし日の歌」
...しらじらと浮き出す...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...しらじらとした部屋の趣も...
久生十蘭 「金狼」
...心がしらじらとしていて...
久生十蘭 「墓地展望亭」
...天の川がしらじらと南から北へ亙つてゐるのが見え...
宮沢賢治 「銀河鐵道の夜」
......
三好達治 「測量船拾遺」
...しらじらと平板な感じしか与えないようであった...
山本周五郎 「季節のない街」
...しらじらと明けはなれている...
吉川英治 「神州天馬侠」
...惜しむ行く春の斑(ふ)にしらじらと彩(いろど)った...
吉川英治 「宮本武蔵」
...朝ばれのいつかくもりて眞白雲峰に垂りつつ蛙鳴くなり下ばらひ清らになせし杉山の深きをゆけばうぐひすの啼くつぎつぎに繼ぎて落ちたぎち杉山のながき峽間(はざま)を落つる溪見ゆしらじらとながれてとほき杉山の峽(かひ)の淺瀬に河鹿なくなり湖もいゝ...
若山牧水 「樹木とその葉」
...時雨降る野口の簗の小屋に籠り落ち来る鮎を待てばさびしきたそがれの小暗き闇に時雨降り簗にしらじら落つる鮎おほし簗の簀の古りてあやふしわがあたり鮎しらじらととび跳りつつかき撓み白う光りて流れ落つる浪より飛びて跳ぬる鮎これおほきなる鯉落ちたりとおらび寄る時雨降るなかの簗の篝火翌朝は三人に別れて雨の中を船津町へ向った...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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