...容貌(ようぼう)の醜い一人の若者が...
芥川龍之介 「素戔嗚尊」
...地方の人たちは何故これに気づかないで醜い反物を三越などから求めるのでありませうか...
石川三四郎 「農民自治の理論と実際」
...チロリウムは人類に適度に服用せられて不老不死の大目的を達するという証明の出るやいなや人々はあらゆる醜い争闘を演じてこの稀代の霊薬を手に入れようとあせっています...
海野十三 「放送された遺言」
...非常に美しい時もあれば何だか醜い時もあった...
田山花袋 「蒲団」
...およそ醜い歩行の姿の典型として引き合いに出るくらいであるが...
寺田寅彦 「沓掛より」
...懐妊した女の姿はいかにも醜い...
外村繁 「澪標」
...ある無情な狭量な醜い卑しい利己的な批評家に送った...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...もう狭く醜いものに思われた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...古材木の醜い堆積でしかなかった...
林不忘 「あの顔」
...醜いように見えたのでしょうか...
ナサニエル・ホーソン Nathaniel Hawthorne 三宅幾三郎訳 「ワンダ・ブック――少年・少女のために――」
...女王(にょおう)はそれをお受けになることは醜いことであるというように言っておいでになったが...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...もし今後苗代川の黒物に醜いものが現れるとしたら...
柳宗悦 「苗代川の黒物」
...巴里(パリイ)の家の大きな三つの姿見に毎日半襟と着物のつりあひを気にして写し抜いた事などが醜い女の妬(ねた)みのやうに胸を刺すのであつた...
與謝野晶子 「帰つてから」
...主家の仇(あだ)呼(よ)ばわりをする男の囲い女(もの)と醜い不義をしておりながら...
吉川英治 「江戸三国志」
...上甲板の醜い喧噪(けんそう)は...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
...老母(おふくろ)のそうした醜い顔をいつまでもこの世に曝(さら)しておくのを罪深く思った...
吉川英治 「茶漬三略」
...醜いが人を魅する悪魔的な眼付...
吉行エイスケ 「バルザックの寝巻姿」
...幸いにもあの醜い正面の明かり取りは中門の陰になって見えなかった...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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