...最も醜惡な空氣を最も高尚に吸ふ事だ...
有島武郎 「半日」
...まことに自ら醜いとは思ふのですが未だにこれを脱却し得ないのです...
石川三四郎 「浪」
...私は無自覚な無知な女の醜さを染々と見せつけられました...
伊藤野枝 「私信」
...醜行のまのあたり...
上田敏 上田敏訳 「海潮音」
...醜(みにく)さをこの一点が救っている...
高見順 「いやな感じ」
...最も佞惡醜穢の魔物は...
太宰治 「お伽草紙」
...笑顔の醜怪なる事無類なり...
太宰治 「花吹雪」
...須崎のある人から稲荷新地(いなりしんち)の醜業婦へ手紙を託されたとか云って...
寺田寅彦 「高知がえり」
...お清は次第に醜くなるようだった...
豊島与志雄 「黒点」
...眠りに落ちていた醜態を...
中里介山 「大菩薩峠」
...かかる醜い下痢と苦しい腹痛とを自分に与えるような客観世界を...
中島敦 「悟浄出世」
...左肩下がりの醜怪な猫背の恰好になってしまったのです...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...その痣の醜さに引立てられるような...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...浅ましい醜態を曝(さら)して徘徊(はいかい)する位なら...
萩原朔太郎 「老年と人生」
...私自身の無能とカラ元気とをかえって醜(みにく)く感ずるばかりだ...
牧野信一 「地球儀」
...醜く長く伸びていた己れの手の爪を一つ一つ削りはじめたというのである...
正岡容 「艶色落語講談鑑賞」
...なぜ美が讃えられ醜が呪われるのであろうか...
柳宗悦 「民藝四十年」
...醜草(しこぐさ)の中にも花は花らしくと――一点の清香を放ったものであった...
吉川英治 「新書太閤記」
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