...又只管(ひたすら)彼女に智力と天才とを認むるばかりで女子の天性を覚醒することをあやまるが如き男子も等しく彼女に協(かな)はざる者である...
エンマ・ゴルドマン 伊藤野枝訳 「婦人解放の悲劇」
...第十歌深夜アガメムノーン憂ひて起ち弟メネラオスと共に陣中を巡り諸將軍を呼び醒す...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...翌日眼を醒すと宿の者は山へ出て仕舞つてまあちやんが一人茶釜の下を焚いて居た...
長塚節 「痍のあと」
...覚醒すると同時に...
久生十蘭 「海豹島」
...加十恍惚となる事並に贅沢なる朝食の事フト眼を醒すと加十は長椅子のようなものの上に眠っていたので...
久生十蘭 「魔都」
...その爲めに看護婦の眼を醒すやうなことはなかつた...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...何故なら彼の立て得る如何なる物音も――彼のなし得る如何なる動作(どうさ)も最早彼女を目醒す心配はなかつたから...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...(昼寝の者が眼を醒すまでの間に...
牧野信一 「お蝶の訪れ」
...鍛冶屋も一緒に眼を醒す...
牧野信一 「駆ける朝」
...滝は独り眼を醒すのであつた...
牧野信一 「西瓜喰ふ人」
...どんな話題なのか眼を醒すと同時に私は忘れたが...
牧野信一 「剥製」
...眼を醒すと夕方だ...
牧野信一 「晩春日記」
...眠気を醒すつもりであるかのやうに大股で道を急いでゐるのだつたが...
牧野信一 「円卓子での話」
...夜更けに私が何うかして眼を醒すと...
牧野信一 「るい」
...拔足差足 忍び寄つた野兎は 蓆圍ひの隙間から 野菜畑に跳びこんだとたんに係蹄(わな)に引かかる 南無三 とんぼがへりを二つ三つ力まかせに空を蹴る 月を蹴る 月は 山の端に入(は)いるやがて兎は 寢てしまふ 白菜たちが眼を醒す...
三好達治 「兎」
...敢て此に人の記憶を呼び醒すに足るだけのエスキスを插(さしはさ)むこととする...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...俺は眼を醒す...
横光利一 「書翰」
...次の日の朝眼を醒すともう関門海峡にかかっていた...
横光利一 「旅愁」
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