...その人の生活に十分の醇化(じゅんか)を経ていないで...
有島武郎 「想片」
...しからば現在においてどうすればその衝動は醇化されうるであろうか...
有島武郎 「想片」
...衝動の醇化ということが不可能であるをもって...
有島武郎 「想片」
...二葉亭のは根本から欧文に醇化(じゅんか)され...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...而して、此等の諸説を合せて、巧に之を融合し、之を醇化し、之に仏教的趣味を加えて、一篇の詩曲とせし者は、即ち謡曲作者なり...
高木敏雄 「比較神話学」
...森氏は完成したる美を崇び醇化したる江戸時代の支那學に精通し...
永井荷風 「佛蘭西人の觀たる鴎外先生」
...キリスト教において體驗の深化によつて醇化されつつ...
波多野精一 「時と永遠」
...その苦心がすっかり醇化されることは非常に困難である...
藤島武二 「画室の言葉」
...よき器は周囲を醇化(じゅんか)する...
柳宗悦 「工藝の道」
...決して念仏に醇化(じゅんか)したものとは申されません...
柳宗悦 「益子の絵土瓶」
...よき器は周囲を醇化(じゅんか)する...
柳宗悦 「民藝四十年」
...唯だ益々それが動物的の親性から人間的の親性へ醇化(じゅんか)されて行くばかりです...
与謝野晶子 「「女らしさ」とは何か」
...又林の中に分入(わけい)つて淡紅(たんこう)の大理石を畳んだ仏蘭西(フランス)建築の最も醇化されたトリアノンの柱廊に倚(よ)り掛り...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...自分は仏蘭西(フランス)の女の姿態の醇化せられて気の利いたのと...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...決闘の負傷に由(よつ)て絶入(たへい)る迄の昂張(かうちやう)した最後の一幕の長台詞(ながぜりふ)を斯(か)くまで醇化して森厳(しんげん)の気に満ち...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...吏風を醇化(じゅんか)し吏心を高めさせた...
吉川英治 「三国志」
...グプタ朝芸術は恐らくガンダーラ美術の醇化(じゅんか)であろう...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
...すなわちギリシア仏教的様式の醇化と認めらるるものと推古様式のギリシア化と認めらるるものとのいずれもが止揚せられて...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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