...殊に外部の音響に對する防禦機關の具備してゐない事は都會生活をする者にとつて取分け嚴酷なる責罰である...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...深酷な悲痛や捻(ね)じくれたイキサツや皮肉な譏刺(きし)が少しも見られなかった...
内田魯庵 「硯友社の勃興と道程」
...この主人公のあまりにも残酷な笑いが...
江戸川乱歩 「探偵小説の「謎」」
...主の教えは異教者による激しく残酷な道を確かに終わらせ...
ジェイムズ・サンヅ・エリオット James Sands Elliott 水上茂樹訳 「ギリシャおよびローマ医学の概観」
...己(おれ)は残酷な主人だった...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...冷酷な同情は冷静であると限らない...
戸坂潤 「思想としての文学」
...阮東は冷酷な眼付で眺めて...
豊島与志雄 「三つの悲憤」
...苛酷なものに思はれた...
長與善郎 「青銅の基督」
...その上僕はこんな残酷な事を打ち明けなければ...
夏目漱石 「それから」
...個人に対する一般の倫理上の要求はずいぶん苛酷なものである...
夏目漱石 「文芸と道徳」
...ほんとうはひどく残酷なご婦人がたの眼を仰ぎ見て...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「断食芸人」
...トルケマダ(天才的な拷問の方法を案出した西班牙の宗教裁判判事)やアルベ(和蘭の叛乱者裁判で前例のない残酷な処刑を行なった)も及ばないような完璧さを示している...
久生十蘭 「新西遊記」
...ひょっとして残酷な死刑執行室になったかもしれない...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「見えざる力」
...こんな悲しくて残酷な話をよく祖母が孫に打ち明けたものだ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...それは最も苛酷な被害を及ぼすこととなろう...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...しかしおそらくこの残酷な慣習は特定の地方に限られ...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...我々の苛酷な法規は...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...「簀巻(すまき)にしろッ」「たたッ殺せ」「大川へ蹴込んでしまえ」「うぬ」「ふてえ奴だ」いかに残酷な土足にかけているかを想像させてひびいて来ます...
吉川英治 「江戸三国志」
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