...恥しさうな微笑を酬いながら...
芥川龍之介 「舞踏会」
...その愛は酬いられなかった...
有島武郎 「惜みなく愛は奪う」
...と一矢酬いておいて...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...志は必ず酬いられねばならない...
相馬愛蔵、相馬黒光 「一商人として」
...しかし彼女の努力は容易に成効(せいこう)をもって酬いられなかった...
夏目漱石 「明暗」
...二十年目に酬いられて...
野村胡堂 「新奇談クラブ」
...何が入用だ」「私の手柄に酬いて下さるでしょうね」「それは酬いる...
野村胡堂 「葬送行進曲」
...灰色の雨 しぶく雨降る雨 たゞ地に降りそゝぐ雨ひとに酬いる雨の山道何處からか都會の風説を傳へて降る雨かつこうが啼き羊齒に光る銀色の雨鋸型の山の彼方に昏く浮ぶ虹哀しく心ゆすぶる雨...
林芙美子 「屋久島紀行」
...いますぐ自分に酬いられるとかいうことを考えなかった...
室生犀星 「幼年時代」
...兎に角茶山は此種々の贈遺に酬いむと欲した...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...彼らがよき作に酬いられる場合は決してないであろう...
柳宗悦 「工藝の道」
...そうして美はかかる素直な心への酬いであった...
柳宗悦 「工藝の道」
...満足に酬いてやることもできないこのような別れが...
山本周五郎 「日本婦道記」
...同時にその間に於て翁が如何に酬いられぬ努力を竭(つく)し...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...昭和の時代に於て酬いられつつある...
夢野久作 「能とは何か」
...彼は父の期待に酬いることの出来なかった辱しさを瞬間心底に感じたが...
横光利一 「旅愁」
...顔良は、一刀も酬いず、偃月刀のただ一揮(き)に斬り下げられていたのである...
吉川英治 「三国志」
...たちまち多くの射手が矢倉の上に現われて矢を酬いた...
吉川英治 「三国志」
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