...かれその酣(たけなは)なる時になりて...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...日清戦争はますます酣(たけなわ)となって『日本新聞』からは沢山の記者が既に従軍したが...
高浜虚子 「子規居士と余」
...春酣にして風猶寒し...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...さらずば秋も酣(たけなは)のころ...
永井荷風 「冬の夜がたり」
...半ひらきし窓よりは酣なる春夜の薫絶るまもなく漂ひ来れり...
永井壮吉 「偏奇館吟草」
...お雪ちゃんに説明して話の興がようやく酣(たけな)わになるところへ...
中里介山 「大菩薩峠」
...この水入らずの酣(たけな)わなる会談が...
中里介山 「大菩薩峠」
...それから東南へ山も森も関東の平野には今ぞ秋が酣(たけなわ)である...
中里介山 「百姓弥之助の話」
...主客(しゅかく)ともに興酣(たけなわ)となり...
新渡戸稲造 「自警録」
...酣酔(かんすい)が水をブッかけられたように醒(さ)めて...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...会場では今や宴酣と見え...
久生十蘭 「魔都」
...酒酣(たけなわ)なるときなどにも...
福沢諭吉 「旧藩情」
...然(しか)るに酒酣(たけなわ)に耳熱して来ると...
森鴎外 「魚玄機」
...酒酣(たけなは)になつた頃...
森鴎外 「ぢいさんばあさん」
...肅殺なる秋野に興酣しておのづから吟(すだ)くがごとし...
横瀬夜雨 「花守」
...戦がまだ酣(たけなわ)ともならないうちに...
吉川英治 「三国志」
...半酣(はんかん)の頃...
吉川英治 「三国志」
...人々がやや怪訝(けげん)を抱きかけていた頃――また酒興もいよいよ半酣(はんかん)という頃...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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