...興酣(たけなわ)なる汐時(しおどき)...
泉鏡花 「開扉一妖帖」
...かれその酣(たけなは)なる時になりて...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...沈二酣シ文酒ニ一...
京山人百樹、京水百鶴 「北越雪譜」
...ちょうどその時戦争の酣(たけなわ)な時であったのであります...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...春色漸く酣なれど...
永井荷風 「荷風戰後日歴 第一」
...嵐の如くいよ/\酣(たけなは)にしていよ/\急激に...
永井荷風 「黄昏の地中海」
...春酣にして風猶寒し...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...さらずば秋も酣(たけなは)のころ...
永井荷風 「冬の夜がたり」
...月明の夜陽(あら)はに鳳輦(ほうれん)の巡(じゆん)を為す芳野の戦ひ酣(たけなは)なるの日また帝子(てんし)の屯(たむろ)に代る或は鎌倉の窟(いはや)に投じ憂憤まさに悁々(えんえん)或は桜井の駅に伴ひ遺訓何ぞ慇懃(いんぎん)なる……歌いゆくと興がいよいよ湧き...
中里介山 「大菩薩峠」
...この水入らずの酣(たけな)わなる会談が...
中里介山 「大菩薩峠」
...舳(へさき)では戦争談が酣(たけなわ)である...
夏目漱石 「草枕」
...秋酣(たけなわ)になっても見当が付きません...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...興はまさに酣(たけな)はでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...酒宴は酣(たけなわ)になる...
林不忘 「若き日の成吉思汗」
...鴉のうたげが酣(たけなわ)である...
森鴎外 「沈黙の塔」
...あとがき○「海上の道」は雑誌『心』五巻十号・十一号・十二号(昭和二十七年十月・十一月・十二月酣燈社(かんとうしゃ)発行)の三回に亙(わた)り連載したものである...
柳田国男 「海上の道」
...肅殺なる秋野に興酣しておのづから吟(すだ)くがごとし...
横瀬夜雨 「花守」
...午餐会(ひるめしかい)もようやく酣(たけなわ)と見えてきた...
吉川英治 「新・水滸伝」
便利!手書き漢字入力検索