...濃艶な唄の文句が酔ふた心をそれとなく唆(そその)かす...
石川啄木 「菊池君」
...今夜は僕は酔ふかも知れない...
太宰治 「津軽」
...――・身にちかくあまりにちかくつくつくぼうし昼虫のしづけさを雨が落ちだした夕方、樹明、敬治二兄同道来庵、酒、魚、鮨、すべて持参だから恐入る、飲む、話す、笑ふ、酔ふ、そして三人いつしよに街へ出た、ちよんびり飲み直して宿屋に泊つた、三人ともいづれ劣らぬ脱線常習者なのだ、三人いつしよにぶらついて脱線しなかつたのだから、まことに不思議な愉快だつた...
種田山頭火 「其中日記」
...・笹鳴くや墓場へみちびくみちの・がらくたを捨てるところ椿の落ちるところ・咲くより剪られて香のたかい花・酔ふたが雨の音・忘れられて空へ木の実のゆれてゐる・出て見れば雑草の雨四月八日雨...
種田山頭火 「其中日記」
...そしてまた飲んでさらに酔ふた...
種田山頭火 「其中日記」
...酔ふ(酔ひでもしなければやりきれなくなつてゐた私だつた)...
種田山頭火 「其中日記」
...ほどよく酔ふたが...
種田山頭火 「其中日記」
...東路君来訪、朝から飲む、そして酔ふ...
種田山頭火 「其中日記」
...――夕方、敬君酔うて来庵、いろ/\考へさせられる、同道してW店を襲ひ、私もまた酔ふ、帰つたのは十一時近かつたらう、そのまゝぐつすり睡つて、夜の明けるまでちつとも覚えなかつた、万歳々々!途上点描(旅日記ところ/″\)五月六日――十九日――まるで地獄だつた...
種田山頭火 「其中日記」
...飲まずにはゐられないから飲む、飲めば酔ふ、酔へば乱れる、あはれ/\...
種田山頭火 「松山日記」
...酔ふと、それが極端に目立つて来る...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
......
鶴彬 「鶴彬全川柳」
...酔ふ様な初夏の夕とはいへ...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...ほろ酔ふ、清ハリキリ、あんよは上手と大いに歩く...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...ジャーマンベーカリーの、ライブレッドサンドウィッチを肴に、一人ほろ酔ふ...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...今日は独りでのうのうと酔ふんだ...
牧野信一 「父の百ヶ日前後」
...他愛もなく銀原の言葉に酔ふてしまつた...
牧野信一 「武者窓日記」
...僕は酔ふと歌をうたふ癖があつてね...
牧野信一 「露路の友」
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