...しかもその空席のあるのは丁度(ちやうど)僕の右鄰(みぎどおり)である...
芥川龍之介 「鷺と鴛鴦」
...鷺(さぎ)は姉(ねえ)さん相当にそつと右鄰へ腰を下した...
芥川龍之介 「鷺と鴛鴦」
...老子の最後から二章目の終りに、甘其食、美其衣、安其居、楽其俗、鄰国相望、鶏犬声相聞、民至老死不相往来という、その理想の消極的無政府の社会が描かれてある...
大杉栄 「獄中消息」
...鄰地の農夫、重藏の所有地に蕎麥店を開く...
大町桂月 「近藤重藏の富士山」
...その貞淑の妻共に鄰り起き伏しする處...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...南鄰は区内の富豪高嶋氏の屋敷...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...暫の顔にも似たり飾海老夏芝居役者にまけぬ浴衣哉八文字ふむか金魚のおよぎぶり日当の鄰りうらやむ冬至哉おとなりの一中※や敷松葉二月八日...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...近鄰の藝者家の忰ともわけありとの噂あり...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...四鄰昼の中よりいつに似ず静にて...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...近鄰の児童羣れ集りて...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...その鄰りに常夜燈と書いた灯(あかり)を両側に立て連ね...
永井荷風 「寺じまの記」
...○窓の外は鄰の家の畠である...
永井壮吉 「冬日の窓」
...容姿艶麗そのいまだ嫁せざるや近鄰称するに四谷小町(よつやこまち)の名を以てしたりしといふ...
永井荷風 「礫川※[#「彳+淌のつくり」、第3水準1-84-33]※[#「彳+羊」、第3水準1-84-32]記」
...たまたま鄰人の新聞紙をよみて衣服改良論を称(となう)るものあれば忽(たちまち)雷同して...
永井荷風 「礫川※[#「彳+淌のつくり」、第3水準1-84-33]※[#「彳+羊」、第3水準1-84-32]記」
...盧照鄰(ろしょうりん)の「長安古意」の長詩の中の一句でありますが...
中里介山 「大菩薩峠」
...晩餐を喰ふに塩辛き昆布の平など口にたまりて咽喉へは通らずまして鄰室のもてなし如何ならんと思ひやるに...
正岡子規 「かけはしの記」
...また川北朝鄰翁の如きも算書を提供したことがあった...
三上義夫 「数学史の研究に就きて」
...川北朝鄰、岡本則録(のりぶみ)、遠藤利貞、関口開(ひらく)などという面々もやはり同様の傾向をたどった...
三上義夫 「和算の社会的・芸術的特性について」
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