...病を力(つと)めて円月堂と近鄰(きんりん)に住する諸君を見舞ふ...
芥川龍之介 「大正十二年九月一日の大震に際して」
...人声の沖にて何を呼(よぶ)やらん 桃鄰鼠は舟をきしる暁 翁予其後芭蕉庵へ参(まゐり)とぶらひける時...
芥川龍之介 「芭蕉雑記」
...日支同文の邦家(ほうか)も善鄰の誼(よ)しみを訂(さだ)めている遑(いとま)がなくなったようである...
永井荷風 「十九の秋」
...横町の稲荷(いなり)の鄰に何庵とかいふ蕎麦屋(そばや)の二階より口をかけて小しまを呼べば...
永井荷風 「桑中喜語」
...桜木の近鄰なり...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...鄰楼頻に新春の曲を弾ずるものあり...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...近鄰の藝者家の忰ともわけありとの噂あり...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...四鄰昼の中よりいつに似ず静にて...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...近鄰いづこも洗濯にいそがはしく...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...鄰家待合の庭に蝉の啼くを聞く...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...鄰家の籬に木槿花ひらく...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...分(ぷん)にならるる娵(よめ)の仕合(しあはせ)利牛はんなりと細工に染る紅うこん 桃鄰鑓持ちばかり戻る夕月 野坡という劈頭に引用されている『炭俵』の一節からは...
中谷宇吉郎 「民族的記憶の名残」
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平野萬里 「晶子鑑賞」
...晩餐を喰ふに塩辛き昆布の平など口にたまりて咽喉へは通らずまして鄰室のもてなし如何ならんと思ひやるに...
正岡子規 「かけはしの記」
...を鄰の樹に纏ひつかせなどす...
正岡子規 「花枕」
...現に近年物故した川北朝鄰(ともちか)翁のごときもそんなことをいっていられた...
三上義夫 「文化史上より見たる日本の数学」
...川北朝鄰、岡本則録(のりぶみ)、遠藤利貞、関口開(ひらく)などという面々もやはり同様の傾向をたどった...
三上義夫 「和算の社会的・芸術的特性について」
...必ず鄰(となり)あり」を反駁(はんばく)した形になっている...
和辻哲郎 「孔子」
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