...実に渋い鄙(ひな)びた橋や...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...座に連なる人々は鄙(ひな)にはまれなる気高き男女...
井上円了 「おばけの正体」
...商已(ヤメテ)レ烟ヲ曰鄙人書賈也能識ル二刊行之趣ヲ一...
京山人百樹 「北越雪譜」
...鄙には見なれぬ緋の袴に...
高山樗牛 「瀧口入道」
...ぽっと出の佐助にはいずれも鄙(ひな)には稀(まれ)な少女に見えた分けても盲目の春琴の不思議な気韻(きいん)に打たれたという...
谷崎潤一郎 「春琴抄」
...さきに聞きつる鄙歌(ひなうた)のあいにく耳に響き...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...若し我配處に赴かずんば何を以てか邊鄙の群類を化せんと言つて...
朝永三十郎 「學究漫録」
...それは全く鄙に稀な綺麗な娘がいた……からでもありませんがね...
豊島与志雄 「舞踏病」
...誰一人この辺鄙(へんぴ)な小石川の高台にもかつては一般の住民が踊の名人坂東美津江(ばんどうみつえ)のいた事を土地の誇となしまた寄席(よせ)で曲弾(きょくびき)をしたため家元から破門された三味線の名人常磐津金蔵(ときわずきんぞう)が同じく小石川の人であった事を尽きない語草(かたりぐさ)にしたような時代のあった事を知るものがあろう...
永井荷風 「伝通院」
...この辺鄙(へんぴ)にあってもまた免れないのである...
永井荷風 「元八まん」
...神のことごとつがの木のいやつぎつぎに天(あめ)の下(した)知ろし召ししを空にみつ大和(やまと)を置きて青丹(あをに)よし奈良山(ならやま)越えていかさまに思ほしめせか天離(あまさか)る鄙(ひな)にはあれど石走(いはばし)る……ここでは中音(ちゅうおん)で歌いました...
中里介山 「大菩薩峠」
...惣(そう)じてこういう風に鄙(ひな)びている...
夏目漱石 「硝子戸の中」
...然かも其起居(たちい)挙動(ふるまい)の野鄙ならざりしは人の知る所なり...
福沢諭吉 「女大学評論」
...都鄙(とひ)上下の別なく...
福沢諭吉 「学問の独立」
...これらも実に善く都鄙(とひ)の特色をあらはして居る...
正岡子規 「墨汁一滴」
...実際にまた偏鄙(へんぴ)の土地であるだけに...
柳田国男 「海上の道」
...月を仰ぎながら鄙唄(ひなうた)一つ謡(うた)った...
吉川英治 「新書太閤記」
...言葉も鄙(ひな)び...
吉川英治 「新書太閤記」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??