...山家片鄙(へんぴ)はお極(きま)りの石斑魚(いわな)の煮浸(にびたし)...
泉鏡花 「唄立山心中一曲」
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小笠原長生 「海島冐險奇譚 海底軍艦」
...陶の言葉を聞いてひどく鄙(いやし)んで言った...
田中貢太郎 「黄英」
...東海道線の辺鄙(へんぴ)な駅と駅との間を...
谷崎潤一郎 「細雪」
...このような辺鄙(へんぴ)な新開町に在ってすら...
永井荷風 「※[#「さんずい+(壥−土へん−厂)」、第3水準1-87-25]東綺譚」
...果して八重山という日本の国の辺鄙(へんぴ)の島の中に...
中里介山 「大菩薩峠」
...北海道の辺鄙な農村にはよくいるが...
中谷宇吉郎 「ケリイさんのこと」
...どうせ一昼夜も乗れば辺鄙(へんぴ)なところでしょうから...
平林初之輔 「オパール色の手紙」
...ずいぶん辺鄙(へんぴ)な処なんだなあと思いながら...
北條民雄 「いのちの初夜」
...「よくもこのような辺鄙(へんぴ)なところまで」「なアに――」と彼は言下に云った...
本庄陸男 「石狩川」
...ずっと北の山県郡の八幡村という辺鄙な処に行ったのである...
牧野富太郎 「植物記」
...これらも実に善く都鄙(とひ)の特色をあらはして居る...
正岡子規 「墨汁一滴」
...もしロシアの都鄙における幼児死亡率について与えられている報告が...
トマス・ロバト・マルサス Thomas Robert Malthus 吉田秀夫訳 「人口論」
...もしあの『野鄙な姓』とかなんとかいうところを...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「トリスタン」
...今でこそ軽便鉄道を架ける話がないから偏鄙(へんぴ)などというが...
柳田國男 「地名の研究」
...或いは時代に相応せぬ鄙(ひな)ぶりを匡(ただ)しえない結果になったか知らぬが...
柳田国男 「山の人生」
...「何家(どこ)の?」「誰のお客」小茶ちゃんに尾(つ)いて奥へ通ってゆく彼女の鄙(ひな)に稀れな眉目(みめ)と...
吉川英治 「宮本武蔵」
...藥師さま附近の一二軒の小料理屋なども鄙(ひな)びていゝものであつた...
若山牧水 「樹木とその葉」
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